20年ぶりの優勝に向けて熱戦を繰り広げているDeNAベイスターズ。開幕から連勝したかと思えば連敗。巨人相手に筒香の3発など6本塁打10得点で大勝したかと思えば、次の試合では今季初登板の40歳・山井の前に散発4安打で零封負け……と、ファンの皆さんは今年のチームは果たして強いのか弱いのか何ともいえない日々を過ごしているのではないだろうか。とはいえ、混戦模様の展開が予想される今シーズンのセ・リーグで、ゴールデンウィーク終了時点で勝率5割ラインをキープしているわけであり、ここからが本番のペナントレースはますます面白くなっていくことだろう。

 私が現役の頃(といってももちろん選手ではない。月ベイ編集長の頃ということです)も、開幕直後のホエールズ・ベイスターズは好調を維持していたものだった。「今年こそは……」「もしかすると今年は本物か?」などと淡い期待を寄せたのも束の間、ゴールデンウィークが終わる頃には失速しているというのが大まかなパターンだった。また2005年にセ・パ交流戦が始まってからは、開幕後の1ヵ月を乗り切ったとしても交流戦でパ・リーグのチームに叩かれて失速というパターンが多かった。それだけに、今シーズンも交流戦でのパ・リーグチームを相手にどのような戦いをみせるのか大いに注目していきたいところである。

元月刊ベイスターズ編集長の妄想企画会議

 さて、昨シーズンの日本シリーズ進出を受けて、20年ぶりの優勝を期待されてスタートを切った今シーズンのDeNAベイスターズ。もしも私が今、編集長として月ベイを作っているとしたら、果たしてどんな誌面の作っているのだろうか? ゴールデンウィークも終わった5月のある日、そんな妄想を楽しんでみることにした。

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 開幕から1ヵ月が経過。投手では京山、飯塚、東が、野手では神里、宮本らの新戦力が躍動しているだけに、彼らにスポット当てた特集を組んでいるだろうか。いやいや、この当たりの顔ぶれは、おそらく3月号のキャンプ特集で“今季期待の若手たち”として取り上げていることだろう。ならば、正捕手争いから一歩抜け出した嶺井をピックアップし、インタビューと子どもの頃からの成長をお母さんや恩師の話を交えて構成するヒストリーの二本立ての人気企画『嶺井博希大研究』も面白そうだな……などと考えていたら、なんと左太もも裏を痛めて登録抹消のニュースが。そういえば、こういうアクシデントはよくあったなぁ。月刊誌の宿命といえばそれまでなのだが……(苦笑)。

正捕手争いから一歩抜け出したつつあったが、左太もも裏を痛めて登録抹消された嶺井博希 ©文藝春秋

 発売日直後(ちなみに毎月25日が発売日)の5月29日から始まる交流戦を睨んだ特集も当然外すことはできないだろう。ペナントレースを制するためには重要な鍵となる交流戦を如何に戦い、勝利するのかを探ることになるだろう。パ・リーグにも詳しくかつベイスターズと縁のある解説者の方に分析してもらおう。千葉ロッテでコーチを務めていた青山ヘッドコーチや東北楽天から移籍の中川大やソフトバンクに在籍していたバリオスに話を聞いても面白いかもしれない。

 いやいや、ここは月ベイらしく今年交流戦で訪れる3球場(ヤフオクドーム・ZOZOマリン・京セラドーム)の観戦ガイドやグルメ情報も欠かせないだろう。