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文春野球コラム ペナントレース2018

2018/07/01
note

来年こそはチャレンジ精神を忘れずに

 選手の香り付きユニフォーム展示(選手のユニフォームを展示し、選手の愛用している香水をかけておく)。「広報が絶句していたので多分、無理だと思って自主的に撤回しました」(担当者)。

 ユニフォーム羽織らせ会(配布するユニフォームを後ろから羽織らせるイベント)。「最終選考まで残っていたイベントでしたが、広報の目力に負けました」(担当者)。

 選手セミヌード写真展示(イケメン選手が上半身を脱いで筋肉と血管が露わになっている写真を撮影し、展示。もう私服では満足できないという女性ファンのニーズに応えたもの)。「広報から、もういい加減にしろと言われました」(担当者)。

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 選手とシーソー(女性ファンと選手でシーソーを楽しむイベント)。「球場内にシーソーを持ってこれずに断念」(担当者)。

 イケメン選手と子犬(ただ単に子犬とイケメン選手が公園で戯れている様子を動画にとり紹介)。「ピッタリの犬が見つからなかったため断念」(担当者)。

 などなど、これでも氷山の一角というから恐ろしい。プロジェクトチームは2月に立ち上がり週1回、2時間ほどの会議を重ねて様々なアイデアが出ては消され、ようやく当日を迎えた。

「また来年、レディースデーがあれば、チャレンジ精神を忘れずに女性ファンが心の底から喜んでもらえる一日にしたいと思います。今年、ご来場いただいた方々、そして笑顔で協力をしてくださった選手の皆様、本当にありがとうございました」(担当者)

 2014年5月に行った第1回目の女性来場者は5419人。15年が8205人。16年は5月が1万2225人。6月が1万958人。17年は5月が1万41人で7月が8105人と確実に数字を上げている。球団としての目標は女性来場率50%越え。そのために女性職員たちのバイタリティー溢れる幅広いアプローチとチャレンジ精神で目標値を超えて欲しい。今や12球団でこぞって行っている女性イベント。今後も群雄割拠は続くだろう。その中で抜き出た存在になるためにマリーンズ女性職員軍団は日々、頭を働かせる。頭の固い私のような男性広報からどれだけNOを突きつけられてもゾンビのように立ち上がり、次なる矢を放つ。その不屈の精神が来年もきっと実を結ぶであろう。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)

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