シャレにならない世界情勢は「ジョーク」で笑い飛ばすしかない! 習近平、トランプら独裁者の「生態」からお隣の国の「本音」まで、世界中のジョークを集めた早坂隆『世界はジョークで出来ている』から傑作選!
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「1日に口にできたのが、トウモロコシのお粥の給食だけだった」
2017年5月、朴槿恵の弾劾・罷免に伴う大統領選挙が行われ、これに勝利したのが文在寅(ムンジェイン)である。
文在寅は1953年生まれ。釜山(プサン)の南西に位置する巨済島(コジェド)の出身である。両親は朝鮮戦争中に北朝鮮から脱北した避難民。脱北後、父は巨済島の捕虜収容所で働き、母は鶏卵売りの行商などをして生計を立てたという。
その後、一家は釜山に転居。父は靴下の卸し業を始めたが上手くいかず、母が練炭の配達などの仕事をして何とか糊口を凌いだ。文在寅の回想によると、
「1日に口にできたのが、トウモロコシのお粥の給食だけだった」
という日々もあったという。
他の指導者と比べても、文在寅が相当な苦労人であることは間違いない。
文在寅のカバンの中に入ってるもの
高校卒業後、1年浪人し、慶熙(キョンヒ)大学校法科大学の法律学科に首席で合格。奨学金を受けながら、同校に通い始めた。
しかし、在学中に当時の朴正熙政権に反対する民主化デモに傾倒。運動に関わった容疑で逮捕され、収監された。
その後、兵役を経て、司法試験に合格。以後、「人権派弁護士」として辣腕をふるうようになる。
2002年、盧武鉉が大統領選挙に出馬した際には、釜山地域における選挙対策本部長として活躍。翌2003年、盧武鉉政権が発足すると、大統領府民情首席秘書官に就任した。その後、大統領秘書室長などを務め、盧武鉉の側近として政権を支えた。
2008年、盧武鉉は大統領の任期を終えて退任。文在寅は弁護士の仕事に戻った。しかし、2009年に盧武鉉が自殺。これを契機として、文在寅は政界入りを決意することになる。
2012年の総選挙において、民主統合党の候補として立候補し当選。こうして文在寅は、政治の世界に身を投じたのであった。
●カバンの中身
ソウルの街角。大きな旅行カバンを持って歩いていた男に対し、警察官が尋問した。
「そのカバンの中には何が入っているんだ?」
「このカバンの中には韓国政府が入っています」
「何だって?」
「韓国政府です」
「カバンを開けなさい」
男は言われるままにカバンを開けた。中身を見た警察官が言った。
「何だこれは? ガラクタばかりじゃないか」
男が答えた。
「だから言ったじゃありませんか」