老老介護、投げられなくなり… 村田兆治(72)を苦しめた“一徹人生”

「週刊文春」編集部
エンタメ スポーツ

 11月11日の午前3時前、東京・成城の住宅街に煙で燻したような臭いが立ち込め始めた。突然、1軒の家の2階の窓が割れ、数メートルの火柱が一気に上がる。それは元プロ野球投手、村田兆治の自宅だった。

 救急隊員らに運び出された村田は心臓マッサージにも反応がなく、午前6時頃、搬送先の病院で死亡が確認された。享年72。

「村田さんは火元のリビング隣の小部屋で、部屋着姿で床に腰を下ろすように座っていた。死因は一酸化炭素中毒で、外傷はほとんどなく顔もきれいだったようです」(社会部記者)

 通算215勝177敗33セーブ。“マサカリ投法”で知られた昭和の大投手に何があったのか。

2階部分が激しく燃えた村田邸

 村田は1949年、広島県豊田郡本郷町(現三原市)に、4人きょうだいの3番目として生まれた。

 中学時代は2番手投手だったが、福山電波工高(現近大広島高福山)に上がり、頭角を現し始める。一緒に通学していた野球部同級生の島谷雅治氏が述懐する。

「兆治は毎朝、僕らにカバンを預けて、1つ手前の駅から学校まで走るんです。電車ではお年寄りや子どもに席を譲り、自分はつま先立ちしていた。負けず嫌いで、近くの川まで走って仲間が遅いと『お前ら、ダメじゃい』って言われました」

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source : 週刊文春 2022年11月24日号

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