終盤まで混戦となり、東海大学の初優勝で幕を閉じた今年の箱根駅伝。駅伝大好き集団EKIDEN News(@EKIDEN_News)の西本武司さん、駅伝マニアさん、ポールさん、そして特別ゲストとして昨年まで東海大学の陸上競技部で主務を務めた西川雄一朗さんが、裏の裏まで語り尽くした。(全2回 「往路」も公開中)

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【6区】東洋・今西は青学・小野田を意識する

西本 復路がスタートする1月3日の早朝6時半、我々は芦ノ湖にいました。この日の芦ノ湖の朝は霧が発生して、とても幻想的な雰囲気だったんです。

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マニア みんなで見とれていたら、後ろから東海大学の両角速監督が「おはよ~。きれいだね」と話しかけてきて、スマホで写真を取り始めたんです。すごくリラックスした雰囲気で、余裕がありました。一方、青学の原晋監督は、大型ビジョンで天気や気温を細かくチェックするなど、神経質になっていて。対照的な両監督の表情を見て、東海大ひょっとして、という予感はありましたね。

西本 僕が6区で注目していたのは、中央大学の舟津彰馬選手。2016年に1年生で主将になり、予選会通過が叶わず涙でスピーチをした選手といえば、覚えている人も多いのではないでしょうか。2年生で1区を走りましたが、今年は6区、最終学年となる来年はどこを走るのか、今から気になりますね。

なぜか文春オンラインに何度か登場している中央・舟津 

ポール 6区は青学の小野田勇次選手が爆発しましたね。57分57秒の区間新。山下りの強さはダントツじゃないですか?

西本 昨年、36秒差を逆転された東洋大の今西俊介選手が言った「人間じゃねぇ」は、駅伝ファンの間でおなじみのフレーズになりました。今回、今西はスタート前、レースシューズに履き替えている時から、小野田をじっと見つめるなどかなり意識してました。

マニア 6区スタート直後の左折で、歩道に突っ込む勢いで大回りするほどスピードが出ていたのは、彼の気合いの表れでしょうね。

西川 東海大が6区の中島怜利はいい起用でした。前の東洋大学までは1分ちょっとの差で、このくらいだと前の選手がかろうじて見えるポイントがあるんですよ。中島と、7区の阪口竜平は相手の姿が見えるとガツガツするタイプなので、この2人の6区、7区投入はハマりましたね。

東海は6区中島(左)、7区阪口がともに好走