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さよなら仲木戸、産業道路……京急に言いたい「独特の駅名やめないで」

2019/02/04

 国民的アイドルグループの活動休止会見を見ながら、この原稿を書いています。3年前、多くの人が「永遠に存在する」と無責任に信じて疑わなかったSMAPが解散し、2019年、嵐という永遠がしばしの休止を告げました。

嵐と同じく2020年に“活動休止”

 そんなビッグニュースの陰で、もう一つの「永遠」が全く話題になることもなく人々の記憶を通過しようとしています。奇しくも嵐と同じ2020年、活動休止となる4つの駅名をご存知でしょうか。“川崎の38度線”「産業道路」、“早すぎたディズニーランド”「花月園前」、“ハマのスーパーサブ”「仲木戸」、“キマグレンオレンジロード”「新逗子」。いつもすぐそばにあると思っていた、この愛すべき4つの京浜急行の駅名が、その役割を終えるのです

赤い車両でおなじみの京急 ©鼠入昌史

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 昨年末、物議を醸した山手線新駅の名称「高輪ゲートウェイ」。「高輪ゲートウェイくらいでビビってんじゃねえ、こっちなんかYRP野比だぞ」と、駅名チキンレースの巻き添え事故を食らったあの「YRP野比」は、前述の4つと同じ京浜急行の駅です。正直、ごりっごりに狙って付けたであろう高輪ゲートウェイと、日本人のアルファベットへの根源的な憧れをダイレクトに表現したYRP野比を一緒にはして欲しくはなかった。なんせこっちは無欲なんですよ。京急の駅名は無欲なのです。というわけで今回は、きっとRIKACOも宮根も全く興味ないであろう、去りゆく4駅へのレクイエムをここに捧げたいと思います。