「アベノミクス偽装」で激論の国会ですが国会開会してから最ものんびりしていた記事が、

「首相はどっち!?」(毎日新聞2月1日)であった。

参院本会議で答弁する安倍晋三首相(写真右、2月1日)。左は安倍晋太郎氏(1985年12月撮影) ©時事通信社

 代表質問で黒縁眼鏡をかけて答弁に立っている安倍首相と、父の晋太郎氏(故人)の写真を並べ、「首相はどっち!?」と見出しをつけた毎日。

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 ……たしかにそっくり。

 アベノミクス偽装ならぬ「安倍晋太郎偽装」も勃発していたことになる。

 さて、「統計不正 看板政策に影 与党からも疑義 アベノミクス成果」(東京新聞2月1日)という問題。

 2018年の「毎月勤労統計」の賃金が不自然に上がったことから厚労省の不正が発覚した。

 では「なぜ」「誰が」「どういうきっかけで?」 当然の疑問が浮かぶ。知りたい。

 こういうときに読むと面白いのが夕刊紙・タブロイド紙だ。刺激のある記事を読む。そして「では一般紙で後日報道されるだろうか」と様子を見る。

 私はこれを「ゴシップを寝かせる」と呼んでいる。つい言いふらしたくなる内容でも自分の胸にしまっておく。

発端は麻生財務相の“大号令”?

 今回その流れに該当する記事があった。

「毎勤不正で新疑惑『数値上昇』の発端は麻生大臣の“大号令”」という日刊ゲンダイの記事(1月23日付)である。

 ゲンダイは、どうやら発端は麻生財務相の“大号令”だったようだと書いた。

麻生太郎氏 ©JMPA

《15年10月16日の経済財政諮問会議で、麻生財務相は毎勤の調査手法にこう文句をつけていた。

「(調査対象の)サンプル(事業所)の入れ替え時には変動があるということも、よく指摘されている」「具体的な改善方策を早急に検討していただきたい」――。ちょうど、アベノミクスが始まった後の数字が悪化した時だった。》

 記事の最後には「結果的に調査手法変更で不自然に数値が上昇したのは、厚労省の安倍政権への“忖度”によるものではないか。」という野党議員のコメント。野党の指摘をもとにしたゲンダイの記事だった。