アキラ100%さんが本名の大橋彰で映画に臨む。作品は、横尾初喜監督の体験を基にした家族の物語、『こはく』だ。
「高校で演劇部に入ってから舞台への憧れが強くなって、20代は劇団の養成所でずっと役者を目指していました。野田秀樹さんや鴻上尚史さんといった、第3世代の舞台が特に好きだったんです」
だが、なかなか芽は出ず、その理由を人のせいにしては腐っていたという。それでも諦める気にはならなかった。
「舞台で表現して、それをお客さんに喜んでもらうことが好きでした。お笑いなら自分でネタが書けるし、すべて自分の責任。それでコンビ組んで、いろいろやって、ピンで“ああ”なったわけです(笑)」
お笑いのネタを見る作家が芝居も手がけていた。そこで時折舞台に出ていたところ、横尾監督から声がかかった。
「台本を読んで驚きました。長編作品で、しかも主要キャストでしたから。本当に諦めなくて良かったと思いました」
物語は、両親の離婚で幼くして父と別れた兄弟が、父を求めて長崎の街を尋ね歩く。
「弟役の井浦新さんと父親を捜すなかで、実は家族なのに、何も知らなかったことに気づく。そこから両親と自分達の人生に思いを馳せるのです」
INFORMATION
『こはく』
7月6日、ユーロスペース、シネマート新宿ほか全国順次公開
http://www.kohaku-movie.com/