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連載尾木のママで

尾木 直樹
2017/04/06

尾木ママ「『雑学王』に出演して二つの大発見」

イラスト 中村紋子

 実はボク、クイズ番組ってあまり出たことないの。でも、五年ぶりの復活だという「雑学王」(テレビ朝日 四月三日放送)は、知識じゃなく生活の知恵やひらめきを問う出題だから参加してみた。

 麻木久仁子さん、やくみつるさん、金田一秀穂先生、東大出身芸能人など高学力でおなじみのメンバーから芸人さんまで三十人の幅広い出演者の中、一度は敗者復活で見事に浮上。でも惜しくも決勝戦には残れなかった。午後四時から深夜一時半まで実に九時間半にも及ぶ収録。クタクタになったけど、ボクには二つの大発見があったワ。

 まずは、問題の面白さ。例えば「山手線などの新型車両はドア全体に色が塗ってある。なぜか」。答えは「ホームドア越しにも色が見えるように」。正解した麻木さんは、旧型車両で緑のラインが見えづらくて乗り間違えた経験から推測したんだって。「ラッコは海水に流されないように海藻を巻き付けて寝るが、海藻がない場合はどうするか?」の答えは「仲間と手をつなぐ」。ラッコの気持ちになって、尾木ママ見事正解♥こんな風に、単なる知識ではなく生活体験に根ざした発想力、想像力、問題解決力が問われる。そう、来たる二〇年度からの教育改革に沿った学力観と重なるの。これからは日常生活の何気ない風景にも「なぜかな?」って意識が生まれて生活が豊かになるかも。ワクワクするわ。

©鈴木七絵/文藝春秋

 次に、敗者席に座っていると不思議と答えが当たるのよ。リラックスするから脳が活性化するのね。さらに、九時間以上の激闘を共にすると、出演者間にものすごい連帯感が。特に敗者どうしは以前からの戦友のような絆を感じるのはなぜかしら。高橋英樹さんとは、敗者席でわからない問題が出ると、アイコンタクトで答えの探り合い(笑)。これぞ学び合いの真骨頂。雑学王、楽しくてハマりそう! また呼んでネ~。