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プチ鹿島
2017/04/21

「東スポ」の見出しを実践する男、トランプの危ない“家族経営”

「父への進言」が国を動かす冗談みたいな世界

 古くなったテレビを買い替えた。家電売り場の店員さんの上手なトークに誘われるまま4Kテレビを購入。私には不相応かと思ったが、いざ注文してしまうと「ド迫力を感じる初めての映像はなんだろう」と楽しみになった。やはりスポーツ中継だろうか。なんだろう?

 答えはニュース番組にあった。「北朝鮮の軍事パレード」だったのである。

 大勢なのに一糸乱れぬ行進、次々とお披露目されるどでかいミサイル。映像の迫力に目を奪われた。これが例年であれば「うっかりきれいだと思ってしまった」でよいのだけど時節柄ざわざわした。アメリカと北朝鮮の緊張感が高まっている、というからだ。

存在感が薄れていると言われるバノン氏(右端) ©getty

家族経営状態のホワイトハウス、各紙はどう報じているか?

 それにしてもドナルド・トランプは大統領になったらアメリカ第一主義で"世界の警察官"はやめると言っていなかったっけ?

 新聞でトランプ氏の変化を追うとよくわかる。人間関係にヒントがあるようだ。

「トランプ氏警告 『バノン氏 私が取り除く』」(毎日新聞4月13日 夕刊)

 バノン氏は《右翼メディア「ブライトバート」の元会長。大統領選ではトランプ氏陣営の最高責任者を務め、ホワイトハウス入り》(同)という人物。

 陰の大統領として注目されてきた。ところがその影響力が低下しているという。では代わりに誰が?

《トランプ氏は、長女イバンカ補佐官とその夫であるクシュナー氏に強い信頼感を持つ》

 と「毎日」は解説している。政治の素人であるトランプ氏が、現在は身内の声に耳を傾けている。これまたすごい状況ではないか。

 アメリカ第一主義のバノン氏はシリア攻撃に反対してクシュナー氏と対立したという。その結果バノン氏の「番付」がどんどん下がっている。

 だから各国はこんな対応に出る。

「中国、イバンカ夫妻に接近」(朝日新聞4月8日)

 元・国家安全保障会議のアジア上級部長は「トランプ・ホワイトハウスは家族経営。中国はすばやくクシュナー氏に取り入った」とコメントしている。

 家族経営って! 北朝鮮のトップにも負けてないアメリカ大統領。

 するとシリア攻撃の内幕に関してこんな記事も。

「金正恩の命運左右するイヴァンカの怒り 父・トランプにシリア攻撃進言」(東スポWeb 4月13日)

クシュナー氏とイバンカ氏 ©getty

 トランプ氏次男のエリック氏が英メディアに語った内容を掲載しているのだ。シリアで使用された化学兵器で、罪のない子供が犠牲になったのを見て、イバンカ氏が『ひどいことだわ』と父に言い、『この進言でトランプ氏はシリア攻撃を決意』したらしい。

《(金正恩氏の)命運を握るのは、トランプ親子の日常会話かもしれない》と「東スポ」は結ぶ。

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