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大井 智保子
2017/07/25

【広島】クレートの「カタコト通訳」とバティスタの実際の発言を比べてみた

文春野球コラム ペナントレース2017

新名物となったバティスタ・クレートコンビ

 ドミニカンがアツい! ドミニカ・カープアカデミー陣が絶好調だ。6月に育成選手から支配下登録され、何度も逆転勝利に貢献したサビエル・アレクサンデル・バティスタ。そして彼と同じく育成選手として広島にやってきたアレハンドロ・メヒアも7月20日についに、支配下登録された。猛暑に悩まされる2017ニッポンの夏、暑さに強い助っ人ドミニカンはなんとも心強いじゃないか! ブラッド・エルドレッドの闘争心にはますます火がつくだろうし、外国人枠で悩む監督の姿も楽しみになる。

 しかし、広島は今、バットを握るドミニカンではなく、マイクを握るドミニカンブームの真っ最中だ。

 6月2日に支配下登録され、翌日即プロ初本塁打で鮮烈デビューを果たしたバティスタの通訳、ヘンディ・クレートのことである。「ありがとうございます。みなさん、バティスタです。よろしくおねがいします」と、バティスタの一生懸命な日本語の挨拶にほっこりしたその直後、クレートさんのあまりの「カタコト通訳」と一生懸命な様子が超カワイイ・超面白いと、現地もネットも騒然となったのだ。

ブルペン捕手兼通訳のクレート ©森田和樹

 本職はブルペンキャッチャーのクレートさん。ドミニカ・カープアカデミーでは、ブルペンキャッチャーになると、日本語の勉強をすることになっているという。クレートさんはさらに、来日してからも日本語学校に通い、普段はもっと流暢な日本語を喋れる。しぐさや挨拶などは日本人よりも日本人らしいそうだ。それなのに、初めてのマツダスタジアムでのお立ち台、緊張しすぎてカタコトになっちゃったという。なんとかわいいエピソードだろうか。

 デビュー戦から4日後、バティスタは1試合2本塁打の活躍でまたヒーローになった。札幌ドームのスタンドには、明らかに通訳さんを楽しみにするファンの笑顔が並んでいた。期待通りの「カタコト通訳」に大盛り上がり。最後の締めの言葉「あのー、きょう、応援、ありがとございました。またあした、きてください。ませんか」で、さらなる大爆笑をかっさらった。バティスタ・クレートコンビは、たった二晩でカープの新名物となったのだ。

 今やファンには「クーちゃん」と呼ばれ、選手に負けない知名度だ。ラジオ番組で、バティスタ無しの単独インタビューが放送されたり、直筆サインがテレビやラジオの番組プレゼントになったりと、大変な人気ぶりである。

 大好きなクーちゃん節であるが、わたしには一つだけ気になることがある。

 現地ドミニカでは、クレートさんがきちんと通訳できているのかと聞かれ、駐在員の八谷智隆さんは「mas o menos(まぁまぁ)」と答える。解説の山本浩二さんは「ほんとに通訳してるんですかね」と疑いのコメント。

 そう、バティスタは実際何と言っているのだろうか……? という事だ。そこで、最新のヒーローインタビューを日本人通訳さんに訳してもらうことにした。

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