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現地で “マック暮らし”になった日本人男性(48)「今はつらいです」 仕事を求めてタイに渡った男の切ない末路

『だから、居場所が欲しかった。』より #2

2021/06/30
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とうとう「マック難民」に……

 仕事をしている風でもなさそうなのに、どうやって生活をしているのだろうか。前回訪れた時に家賃の支払いが厳しいとぼやいていたはずだが、そのお金はどうやって調達しているのだろう。

 色々な疑問が頭の中を駆け巡ったが、「いい加減にして下さい」と関根が言う以上、その場を立ち去るしかなかった。

 その後、レンタカー会社を経営する菊地からフェイスブックを通じて連絡が入り、関根の近況がわかった。関根はアパートを追い出され、職探しも全く進んでいないようだった。

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 それどころかバンコクでとうとう「マック難民」になっているのだという。

写真はイメージです ©iStock.com

「朝出勤したら、彼が『報告に来ました!』と訪ねてきたのですが、特に報告されるほどの事はありませんでした。マクドナルドで寝ているみたいです。 観光ビザはもうすぐ切れるらしく、延長しようかなと言っていましたが、そのお金も無いみたいで。飛行機代も無いので、どうしようかなと言っていました。僕が金銭的に助けてくれるかもと心のどこかで期待していたのかもしれないですね」

 さらに翌日にはこんなメールが届いた。

「さっきオフィスの前を通ったらまた彼が座っていました。なんの用事でしょうか。負の気が入るからあんまり会いたくないんですよ」

 この2週間後、マクドナルドで関根が眠っている写真が菊地から送られてきた。

 カウンター席に座り、青い毛布のようなものを背中に掛け、顔をテーブルに伏せて憔悴しきった様子だ。その後ろには青いスーツケースが1個置かれ、取っ手の部分には何かが入ったビニール袋二つがくくりつけられていた。午前7時半ごろに撮影したというが、店内に客の姿はなかった。

 これ以降、彼がどこで何をしているのかは杳として知れなかった。

【前編を読む】「今さら地元に帰ってもね…」成長するアジアで夢を掴もうとバンコクへ渡った女性に迫る“皮肉な現実”

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