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「ハーバード卒文学者」から「お茶の間の人気者」へ…ロバート キャンベルは青年時代、なぜ日本に惹かれたのか

岡村靖幸 幸福への道

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日本語で何かをしていれば一生退屈はしない

キャンベル なんせ着脱可能ですから(笑)。それで、東京に来たときに、これまた偶然ですけれど、いろんな方々にお会いして。歌舞伎の評論家ですとか、谷崎潤一郎の奥さんの松子さんだとか。

岡村 へえ~!

キャンベル それがキッカケでお能の世界を知ることになり、谷崎潤一郎がどういう人だったかも少しわかったり。あと、私が日本に来た当時はYMOが流行ってて、新宿のディスコ〈ツバキハウス〉だとか東京のポップカルチャーの現場にもよく足を運びました。

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岡村 80年代初頭ですか?

キャンベル 日本語を使って何かをしていれば一生退屈はしないなって。マグロみたいに死ぬまでずっと泳いでいられるというか、日本語という海の中でずっと回遊できるような感じがそのときにしたんです。

※対談の全文では、失踪した実父との40代での再会や、日本におけるLGBTQの受容について思うことなどが語られます。全文は発売中の「週刊文春WOMAN vol.10(2021年 夏号)」にて掲載。

ロバート キャンベル/米ニューヨーク生まれ。早稲田大学特命教授。カリフォルニア大学バークレー校3年時に東京に留学。ハーバード大学大学院で近世日本文学を修め(文学博士)、27歳で九州大学研究生として再来日。東京大学教授、国文学研究資料館館長を経て現職。

おかむらやすゆき/1965年兵庫県生まれ。音楽家。86年デビュー。「岡村靖幸 2021 SPRINGツアー操」が6月24日でファイナルに。いまの時代を生きる子供達のために書き下ろし、NHK「みんなのうた」でオンエアされた新曲「ぐーぐーちょきちょき」が好評発売中。

text:Izumi Karashima
photographs:Takuya Sugiyama
hair&make-up:Harumi Masuda(Okamura)

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