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お笑いファンだった私は『笑う側』になりたかった…五輪辞任・解任ドミノが露わにした90年代の「不都合な真実」――東京五輪の光と影

2021/08/13
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ほんの2ヶ月前の出来事だが……

 90年代サブカルチャーの「辞任」と「解任」を目の当たりにして、東京オリンピックは幕を開けました。

 多様性多様性とうるさいくらいに連呼する解説アナが国名を読み上げ選手たちを会場に迎え入れる、そのBGMはすぎやまこういち作曲の『ドラゴンクエスト序曲』。すぎやまこういちは2015年に公開された『チャンネル桜』の番組で「生産性がない同性愛の人達に皆さんの税金を使って支援をする。どこにそういう大義名分があるんですか」と発言した杉田水脈議員(2015年当時は落選中)に「男性からは言いにくいことをガンガン言っていただくのはありがたいですね」「正論ですよ」と同調したことで知られています。

 そして伝統芸能の代表として登場した歌舞伎役者・市川海老蔵は、新作『KABUKU』に含まれた人種差別的な表現が問題視され、その後の公演では内容が変更されたと報じられました。それはほんの2ヶ月前の出来事です。

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 差別とは。多様性とは。「公正」とは。 

お笑いファンだった私は『笑う側』になりたかった…五輪辞任・解任ドミノが露わにした90年代の「不都合な真実」――東京五輪の光と影

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