1917年のロシア革命から今年で100年。ソ連大好き声優・上坂すみれさんのご登場です。ソ連崩壊の91年に生を受けた上坂さん。3回連続ロングインタビューの1回目は“余は如何にして共産趣味者となりしか”。ウラー!
(全3回の1回目 #2#3も公開中)

 

YouTubeでレーニン演説やプロパガンダ映像を見聴きしていました

――ズドラーストヴィチェ。こんにちは。よろしくお願いします。

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上坂 ズドラーストヴィチェ。よろしくお願いします。

――さすがの発音ですね。今年はロシア革命から100年ということで、上坂さんにお話をお伺いします。

上坂 いいんですか、私で。亀山郁夫先生とかもっと詳しい方はたくさんいらっしゃると思うのですが……。

――亀山さんでも、佐藤優さんでもなく、上坂さんなんです。

上坂 ありがとうございます。

――そもそもなぜソ連がお好きなのか。その経緯からお話を聞かせていただけますか?

上坂 高校1年生のときに、YouTubeでたまたまソ連の国歌「祖国は我らのために」を聴いたんです。それまでは恥ずかしながら、モスクワがどこにあるかも知らないくらいだったんですが、国歌を聴いて急に興味が湧いたんです。それで関連動画を次々に見ていって、ソ連にはまったんです。

 

――どんな動画を見たり聴いたりしたんですか?

上坂 レーニンの演説とか、プロパガンダ映画の一部とか、軍歌とか。あと「インターナショナル」のいろんなバージョンとかも聴き比べました。

幼稚園の頃に『ゴルゴ13』を夢中で読み始めたんです

――ソ連国歌の動画に辿り着いたのは、何かを調べていたときなんですか?

上坂 その頃は、第二次大戦時のドイツに関心を持っていたんです。第三帝国という新しい政治体制がどうして生まれたのか、どうして全体主義が広がったのか、あとミリタリー文化にも興味を持っていたこともあって、自分で色々調べていたところ、自然とソ連という国家にも目が向きまして。

――筋金入りですね……。ということは、子どもの頃から相当、歴史がお好きだったんですか?

上坂 そうですね。そもそもは幼稚園の頃に、お父さんから『ゴルゴ13』を勧められて読んだのが大きいです。それまで手にしていた『アンパンマン』とも『ドラえもん』とも違う、なんだろうこの漫画は……って夢中で読み始めたんです。それで、アメリカとソ連がどうしたとか、キューバ危機という出来事があったんだとか、冷戦とはどういうことかとか、なんとなく頭に入り込んで来て。戦車とか戦闘機とか、ミリタリー分野についても同じです。かなり勉強になりました。

――起源はそこなんですね。

上坂 『ゴルゴ13』は英才教育にぴったりなのかもしれないって思います。