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近藤 正高
2017/11/30

ご存知ですか? 11月30日は宮﨑あおい・満島ひかりの誕生日です

『北のカナリアたち』で共演。中性的な魅力をたたえた女優たち

 宮﨑あおいと満島ひかりといえば、いずれも現在大活躍している女優だ。奇しくも二人は生年月日が同じ1985(昭和60)年11月30日で、きょうそろって32歳となった。

 満島も宮﨑も幼くして芸能活動をスタートしている。満島は沖縄アクターズスクール出身で1997(平成9)年、音楽ユニットFolder(のちFolder5)でデビューし、同年には『モスラ2 海底の大決戦』(三好邦夫監督)で映画にも初めて出演した。宮﨑はもともと子役出身で、1999年に大林宣彦監督の『あの、夏の日―とんでろ じいちゃん―』で映画デビュー。その後、『EUREKA(ユリイカ)』(青山真治監督、2001年)、『害虫』(塩田明彦監督、02年)で精神に傷を負った少女を演じ、その演技力が高く評価される。並行して、テレビドラマ『ケータイ刑事 銭形愛』(BS-i、02~03年)などでアイドル的な人気も集めた。

 その後、宮﨑はNHKの連続テレビ小説『純情きらり』(06年)に続き、大河ドラマ『篤姫』(08年)に歴代最年少(放送開始時22歳)で主演し、女優としての地位を固める。満島は『ウルトラマンマックス』(中部日本放送制作・TBS系、05~06年)でテレビドラマデビューして注目される。09年には園子温監督の大作『愛のむきだし』をはじめ、出演映画があいついで公開され、演技派として一気にブレイクした。二人ともCMや舞台への出演のほか、ナレーションや声優など声の仕事も多い。

宮﨑あおい ©getty

 満島は今年、出演した映画『愚行録』(石川慶監督)と『海辺の生と死』(越川道夫監督)があいついで公開された。後者は作家の島尾ミホ・敏雄夫妻をモデルにした作品であり、ミホと同じく奄美諸島にルーツを持つ満島は、特別な思いをもって撮影にのぞんだという。テレビでも『カルテット』、現在放送中の『監獄のお姫さま』(いずれもTBS)に出演、話題を呼んでいる。宮﨑はここ数年、どちらかといえば映画に重点を置いている印象があるが、今年9月、NHK総合で放送された『眩(くらら)~北斎の娘~』でテレビドラマに久々に主演、葛飾北斎の娘で絵師のお栄(応為)に扮した。現在、出演映画『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』(滝田洋二郎監督)も公開中である。

満島ひかり ©石川啓次/文藝春秋

『眩』で男勝りの絵師、またアニメ映画『バケモノの子』(細田守監督、15年)では少年役を好演した宮﨑に対し、満島はドラマ『ど根性ガエル』(日本テレビ、15年)でカエルのピョン吉の声をあてたほか、昨年放送の『江戸川乱歩短編集 1925年の明智小五郎』(NHK BSプレミアム)では明智小五郎に扮するなど、二人ともどこか中性的な魅力がある。このように共通点が見出せる一方で、もちろん異質なところも多く、それぞれ独自の個性を放っている。映画『北のカナリアたち』(阪本順治監督、12年)は、そんな二人の共演が観られる数少ない作品である。