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「安倍氏にスポットライトを当てるための政治人生」と…野田佳彦が「追悼演説」で見せた“プロレス愛”がすごすぎた

「安倍氏にスポットライトを当てるための政治人生」と…野田佳彦が「追悼演説」で見せた“プロレス愛”がすごすぎた

2022/11/01
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 10月25日、野田佳彦元首相による安倍晋三元首相への追悼演説がありました。新聞各紙でも大きく取り上げられ「賛辞集める野田氏の追悼演説」(夕刊フジ10月27日付)と評価も高かった。

 あの追悼演説に関しては識者の論評をきちんと読んでもらうとして、私はまったく違う視点から述べてみたいと思います。

 それは「野田氏のプロレス好き」という点からです。

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野田佳彦 ©文藝春秋

「かませ犬」発言にピンときた

 野田氏は以前からプロレスファンであることで知られる。先日はアントニオ猪木さんのお通夜に出席されたという。

 野田氏は追悼演説に白羽の矢が立ったときに「安倍氏にスポットライトを当てるための政治人生です。『かませ犬』みたいです」とブログに書いた(10月17日)。

 そのまま読むと自虐的ですが、この発言を知ったときにプロレスファンの私はピンときたのです。「かませ犬」という言葉はかつて長州力がライバルに「俺はお前のかませ犬ではない」と言ってブレイクしたセリフだからだ。この言葉をわざわざ使うことで「野田氏は演説に相当な自信があるのだな」と感じた。

 すると追悼演説後に野田氏はテレビ番組で《1982年、プロレスラーの長州力が藤波辰爾に対して言ったとされる「俺はお前のかませ犬ではない」という発言を踏まえたものであると明かした。》(スポニチWEB10月25日)。