文春オンライン

着物を脱がされ揉みしだかれる激しい絡みに挑み…木村佳乃(47)の“転機”

2023/06/17
note

 個人的には、荒川良々、岡田義徳主演の映画『全然大丈夫』(’08年)で演じた、主人公の二人が憧れるヒロイン、木下あかり役が印象深い。一見、しっかりしていそうに見えてその実、究極のドジっ娘で、ティッシュ箱の蓋ひとつ開けるのにも慌てて壊してしまう、という難しい(?)キャラクターを見事に演じていた。

(2006年、テレビドラマの製作発表会見で)©時事通信社

 2010年、舞台での共演をきっかけに元少年隊の東山紀之と結婚。まさに“ビッグカップル”という言葉がぴったりで、世間は驚きと同時に強烈な説得力をもって結婚を受けとめた。

バラエティ番組のMCにもつながる軽妙な「アドリブ力」

 結婚・出産後も三谷幸喜監督の映画『記憶にございません!』(’19年)等話題作に続々と出演。声優としても活躍し、映画『それいけ! アンパンマン よみがえれ バナナ島』(’12年)では、バンナの声を演じて子どもたちを喜ばせた。

ADVERTISEMENT

 また、洋画でも映画『ジュラシック・ワールド』シリーズ(’15年~)のヒロイン、クレア・ディアリング(演・ブライス・ダラス・ハワード)の声はハマり役となり、『エイリアン』シリーズ(’79~’97年)のシガニー・ウィーバーの吹き替えにおける野際陽子的定番になりつつある。

 2015年からは関西テレビ制作、フジテレビ系放送の『発見! なるほどレストラン 日本のおいしいごはんを作ろう!』でバラエティ番組の初MCを務め、より活躍の場を広げている。以前から、番宣や映画の宣伝等でいろいろなバラエティ番組に出た際、軽妙な喋りとアドリブ力を見せ、トークと仕切りの能力にはすでに業界内では定評があった。その才能がここへ来て開花した感じだ。

 彼女の歩みを振り返れば、まっすぐに進んでいながら、時折、流れや天候が変わって周囲をアッと言わせる……という大河のような歩みだったと思う。でもそれこそが、女優・芸能という仕事の醍醐味であるとすれば、やはり生まれついての女優だったということだろう。これからも我々を“アッと言わせて”欲しい。今から『この素晴らしき世界』の女性社長役が楽しみだ。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。次のページでぜひご覧ください。

着物を脱がされ揉みしだかれる激しい絡みに挑み…木村佳乃(47)の“転機”

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー