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朝日「書き換え文書」vs.読売「国民栄誉賞」同日スクープを深読みする

ああ、いかにも森友っぽい展開

2018/03/09

 3月に入ってからの新聞各紙のスクープが凄い。

 まずは読売新聞。

「羽生選手 国民栄誉賞 政府方針 フィギュア五輪連覇」(3月2日)

政府関係者、いつも読売に明らかにしすぎ!「国民栄誉賞スクープ」

 来ました国民栄誉賞、めでたい! ここでめでたいのは羽生結弦選手のことではなく読売新聞のこと。だって、またしても読売が「国民栄誉賞スクープ」という栄誉を与えられたからだ。

国民栄誉賞といえば、読売新聞

 昨年12月、将棋&囲碁の「羽生・井山 国民栄誉賞」(12月13日)も読売の“スクープ”だった。(「国民栄誉賞スクープ」 なぜ読売は他の追随を許さなかったのか?

 あのとき、他紙は後追いの夕刊でさえ「検討」という表現だったが読売は「国民栄誉賞」とキッパリ。それもそのはず読売には「政府関係者が明らかにした」という自信の一言が。では今回の羽生結弦の場合はどうだったか。

《政府関係者が1日、明らかにした》(読売朝刊 3月2日)

 政府関係者、いつも読売に明らかにしすぎ! 国民栄誉賞がある限り読売の“スクープ”は続くのかも。

3月2日は「スクープの日」だった

 さて同じ日には本当のスクープが放たれた。

「森友文書 書き換えの疑い」(朝日新聞)

3月2日は朝日、読売 1面スクープそろい踏みだった

 いつものように新聞をひろげてみたら「えっ!」となる1面のスクープが年に何回かある。同業他社の記者さんたちは命が縮む思いだろうが、新聞好きとしてはその「えっ!」を味わうことができるのがたまらない。

《学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引の際に財務省が作成した決裁文書について、契約当時の文書の内容と、昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した文書の内容に違いがあることがわかった》(朝日新聞 3月2日)

籠池泰典氏 ©共同通信社

 学園側との交渉についての記載や「特例」などの文言が複数箇所でなくなったり、変わったりしているという。

《「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」との記載もあった。開示された文書では、これらの文言もなくなっている》

 これはとんでもないスクープだ。ちなみに翌日の読売新聞では政治面の下のほうに「森友文書報道で調査」(3月3日)と、かなり地味に気配を消すように載っていた。得点圏にランナーを出した投手がポーカーフェイスでしのいでいるようで、これも読み比べでわかる面白さである。

 それにしても、今回もいかにも「森友っぽい」案件だと思うのである。「森友っぽい」「森友らしさ」とは何か?

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