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清原和博、松坂大輔に続く看板選手へ…西武が怪物スラッガー・佐々木麟太郎を獲得すべき理由

文春野球コラム ペナントレース2023

2023/08/18
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源田壮亮、増田達至の後継者候補

 大砲が確保できたら次に狙いたいのが外崎修汰、源田壮亮の後釜になれる選手だ。昨年は滝澤夏生、今年は児玉亮涼が1年目から抜擢されたが、やや小粒な感は否めないだけに長くレギュラーを任せられる素材が欲しい。

 2位で狙えそうな選手としておすすめしたいのが横山聖哉(上田西高校)だ。最大の魅力はショートから見せる強肩で、これは間違いなくプロに入ってもトップクラスである。まだ攻守に粗さは残るものの、スケールの大きさは申し分ない。源田という歴史に残るショートの後継者としては、これくらいの素材を鍛え上げてもらいたいところだ。

 スラッガーと二遊間を確保できたら当然投手も補強しておきたい。特に抑えの増田達至に力の衰えが見られるだけに、新たなクローザー候補を狙いたい。

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 そこで3位で狙える候補としておすすめしたいのが富士隼斗(平成国際大学)だ。高校までは全く実績がなかったが、大学で大きく花開いた本格派右腕で、ストレートの最速は155キロを誇る。よく最速の数字ほど実際はスピードが出ないという選手は多いが、富士は毎試合先発でもコンスタントに150キロを超え、ストレートの質に関しては今年の候補の中でもトップクラスだ。先発だとまだ安定感に欠けるが、短いイニングであれば大勢(巨人)のように1年目から大活躍する可能性もあるだろう。

西武なら育てられる大型スラッガー

 まず1位でスラッガーを狙う前提で話を進めたが、エースの高橋光成がメジャーに移籍する可能性があることと、昨年も上位が野手だったこともあり、まずは豊作の大学生投手を1位で狙うというパターンも当然考えられる。そうなった場合のために、現時点ではそこまで評価は高くなくても、大化けの可能性を秘めた下位で狙える大砲候補も紹介しておきたい。

 そのようなタイプの選手として面白いのが村田怜音(皇学館大学)だ。何よりも魅力なのが196cm、111kgという日本人離れした体格とパワーだ。軽く合わせたようなスイングでも軽々とフェンスを越え、完璧にとらえた時の打球は外国人選手のような迫力がある。まだまだ対応力には課題が残り、高いレベルの投手相手には目立った結果を残すことができておらず、打撃以外に特長がないのが評価の低い理由である。正直他の球団にはおすすめしづらいが、過去にも粗削りな大砲を主力に育ててきた西武にはマッチした選手と言えそうだ。

 何人か名前を挙げたが、とにかく今のチームに必要なのはチームの雰囲気を変えられるスラッガーであり、最適な人材はやはり佐々木麟太郎となる。西武は過去にも清原和博、松坂大輔と高校野球の歴史に残る選手を獲得していきなり主力となっているだけに、ぜひとも佐々木を獲得して不動の4番に育ててくれることを期待したい。

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