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同じ毎月10万円でも家賃と住宅ローンでは大違い…経済ジャーナリストが「いま無理して家を買うな」と忠告するワケ

source : 提携メディア

genre : ライフ, 経済, ライフスタイル

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限定的で狭い範囲のみ(東京なら山手線内のエリアのみ)不動産価格は下がらないかもしれませんが、それ以外の地域の不動産は下がる可能性が高いです。

前述した通り、3000万円の新築物件が1日住んだだけで中古となり1800万円になるのなら、最初から1800万円の中古を選びましょう。1800万円の中古物件なら、多少価格が落ちても新築ほどの大きな下落幅にはなりません。

築25年の中古マンションが2000万円で売りに出ていて、「安い!」と思ったとしても、よく考えてください。マンションの寿命を40年と考えたときに、築25年だとあと15年。15年暮らすのに2000万円払うとすると、年間約133万円、月に約11万円の負担となり、「それほど安くない」と判断できるはず。

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マンションの寿命を40年と考えると、築20年ならあと20年、築30年ならあと10年住めると考えて年間いくら払うことになるのかを計算してみましょう。

実際にはマンションの寿命は40年以上あると思いますが、築年数が経つほど修繕も必要になるため、ここは計算上の寿命として40年を使いました。

そう考えると、買うなら築浅で割安になって出てきた中古物件がいちばんよいでしょう。しかし新築後、短期間で売りに出されるマンションは何か別な問題があるのかもしれないので、そこは要注意です。

隣人トラブルなどを回避する手土産作戦

マンションで困るのは、同じ屋根の下に隣近所があるということ。隣に変な人、生理的に合わない人が住むリスクもあります。

私の知り合いに、マンションの隣に毎日夜12時過ぎに壁に頭を打ちつける人が住んでおり、結局、損をするにもかかわらず、売却した人がいます。

新築は隣に誰が入るのかわからないので、ルーレットに参加するようなものと思ってください。

中古ならすでに住人がいるので、手土産を4つ用意し、「ここを買いたいと思っているのですが、住みやすさはどうですか」と、両隣と上下階の住人にリサーチにいくとよいでしょう。