父・梅宮辰夫氏が愛した真鶴の家に暮らすも、手放すことを決意した梅宮アンナ氏(50)。

 信頼を寄せた不動産業者から教えられた売却の心掛け、買い手が決まると同時に発覚したある問題、現在の住まいなどについて、話を聞いた。(全3回の3回目/1回目を読む)

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「興味本位で見にくる人は、すべて排除します」

ーー躊躇することなく元旦に飛んできてくれた時点で、Tさんは信用が置けそうですね。

梅宮アンナ(以下、アンナ) 「アンナさんは、一切表に出なくていいから。もしアンナさんのところに話が来たら、とにかく僕に振って。僕が全部やるし、アンナさんは立ち会わなくていいから」って。

 連絡が来るたびに、売る側というのはどこか期待しますよね。そこについても「期待するよね。そして、アンナさんのことだから掃除もしてるよね。それで『はい、駄目でした』になると落ち込むし、疲れちゃうから、絶対に僕を通して」と言ってくれて。

 買い手側の気持ちも売り手側の気持ちもちゃんとわかったうえで、うまくやってくれる人。Tさんがいなかったら、いまこうして真鶴から離れていなかったかも。

ーーお若い方ですか。

アンナ この道45年のベテランと仰ってたので、定年直前。「これを最後の仕事にするかも」とも言われました。新しいオーナーさんに引き継いだ時に「梅宮家に携わらせていただいた者として、僕は最後に本当に良い仕事ができた」って、涙ぐんでました。涙あり笑いありの7カ月間だったけど、Tさんにはいろいろと教えていただいて。

梅宮アンナさん

ーーやはり、Tさんにお任せした途端に内見者がドドッと来られる?

アンナ いえ、むしろTさんには「梅宮さんのおうちを、興味本位で見にくる人はすべて排除します」と宣言されたのね。

ーーそういう客はピンとくると。

アンナ 「45年もやってるとわかるんです」というわけ。話しただけで、興味本位なのか、本当にお金を持っているのか持ってないのか、全部わかるんだって。「ある程度のヒヤリングをして、そういう人しか内見に連れていかないから」と言われて、ほとんどふるいに掛けて落としちゃうんです。