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息子の不登校を描いた漫画家が激白!「学校からの助けはゼロ。親が動かない限り解決しません」

息子の不登校を描いた漫画家が激白!「学校からの助けはゼロ。親が動かない限り解決しません」

『大原さんちの不登校』大原由軌子インタビュー

2023/09/09
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 学校で問題行動が続発

──そんななか、レイ君が同級生の腕時計を壁に投げつけたり、制服の背中をハサミでなぞって穴を開けたりする“問題行動”が発覚します。

大原 実は長男のときも色々な事件はあったんです。ただ、問題化することはなかった。ところがレイのときは、びっくりするくらい、呼び出されることが多かった気がします。先生方との相性が合わなかったのかもしれません。

──スクールカウンセリングを手配されますが、きっかけは何だったんですか?

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大原 ゲームに対するのめり込み方が尋常ではなかったからです。寝ないでやっているわけで、これはもう依存症のレベルなんじゃないかと。ゲームについて、家族間でも諍いが続いて、これは外部の助けが必要だと思いました。ただ、そのときのカウンセラーの方からは、残念ながら良いアドバイスをいただくことはできなかったのですが……。

 

──その後、学校側から発達障害の疑いを指摘され、小児診療科を受診されます。

大原 もともと発達障害に関しては、頭の片隅にはあったんです。レイは幼い頃から個性の強い子だったので、保育園の先生にも相談したことがあったんです。その時は笑われて終わりになりましたが……。本人が苦しんでいて、診断を受けることで、それがプラスになるのであれば、喜んで受け入れますという感じでした。

 当時は課題借金地獄で首が回らない状態でしたから、発達障害という診断が出ることで、課題が軽減されるのではという期待もありました。藁にもすがるという感じで、追い詰められていたんですね。

──結局、医師の診断はどうだったんですか?

大原 「発達障害には該当しない」でした。ただ、定期的に通うことで分かってくることもあるということで、1年間通院しました。