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ベイスターズと新潟とNegiccoの深い関係

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/04/26
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Negiccoが始球式を行う理由

 鳥屋野以外の新潟の試合では、89年5月27日に柏崎佐藤池球場でのヤクルト戦で18歳のルーキー、谷繁元信が放ったプロ初本塁打が印象深い。谷繁は中日移籍後の09年に通算200本塁打を長岡市出身の広島・今井啓介から、続く201号をエコスタで放つなど、節目では何かと新潟に縁がある。ちなみに新潟県内では1リーグ時代から通算142試合のNPB公式戦が行われているが、ホエールズおよびベイスターズ戦はうち36試合。新潟での初試合は50年7月18日の巨人戦で、場所は何と柏崎高校グラウンド。ここは当時高校野球の県大会も行われており、スタンドも存在したというが、昭和20年代はいかに球場が不足していたかが窺える。新潟市内だと鳥屋野が出来る前は白山公園内の新潟白山球場が使われており、ホエールズは6試合で4勝2敗を記録している。

 ベイスターズはエコスタ開場以来毎年主催試合を行なっている。ここ数年は地元企業のサトウ食品がスポンサードしており、同社の主力商品「サトウの切り餅」のCMに出演中の新潟のローカルアイドル、Negiccoの3人のメンバーが2015年から始球式を行っている。筆者はベイスターズとは関係なく、その音楽性とメンバーの人柄に惹かれ5年前から彼女達のライブやイベントに足を運んでいるが、Negiccoはメンバーが小・中学生だった2003年から地道に活動を続け、今年でデビュー16年目という三浦番長や谷繁、山本昌級に息の長いグループだ。近年は田島貴男、KIRINJI、西寺郷太らから楽曲提供を受け、エバーグリーンな魅力を放っている。

17日の試合で始球式を務めた「Negicco」のKaede

始球式登板は辞職した知事の代役ではない

 2015年の始球式はリーダーのNao☆さん、2016年はMeguさんが投げ、2017年はKaedeさんの予定だったが雨天中止。昨年地元初登板予定だった飯塚悟史と同じく、始球式も1年越しのリベンジとなった。17日は米山前新潟県知事も登板予定だったものの、例の女性問題で急遽キャンセル。「米山前知事の代わりにNegicco始球式登板」との一部報道があったが、Kaedeさんは1ヶ月前からこの日のために練習していたのであって、決して代役ではない事を記しておきたい。あと、昨年から新潟シリーズに合わせてNegiccoとのコラボグッズが発売されるようになったが、いつも即完売してしまうのでもう少し数があるとうれしい。

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 ともあれ、Negiccoが始球式を行った3試合はいずれも敗戦。エコスタ通算5勝9敗、新潟通算成績も18勝18敗のタイになってしまった。来年こそは新潟で勝利を!

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