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「ゼロカロリー」「糖類ゼロ」はむしろ大損している…科学が解明「ダイエットに失敗する人」の共通点

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genre : ライフ, ライフスタイル, ヘルス

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この研究の結論は、腸内細菌が運動の好き嫌いを決めている可能性があるというものです。ヒトでも運動が好きな人がいる一方、運動が嫌いな人がいますが、これも腸内細菌が関係している可能性があります。

人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩す

中年太りを改善するには、食事と運動が重要ですが、もう1つ、腸内細菌のバランスも大事であると考えられます。

私たちの研究所でも、腸内細菌の研究を行っていますが、人工甘味料が腸内細菌のバランスを大きく変えてしまうことがわかっています。

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缶コーヒーやコーラなどの清涼飲料水には、「ゼロカロリー」とか「糖類ゼロ」と書かれているのに甘い飲みものがあります。この甘さは人工甘味料でつけています。この人工甘味料が腸内細菌のバランスを変えてしまうのです。

人工甘味料入りの清涼飲料水が好きな人は、ルーティーンのように毎日飲む人も多いようです。それは、腸内細菌が食嗜好を変えてしまった結果なのかもしれません。

カロリーを抑えた食習慣に変えようと思って、そういった清涼飲料水に飛びつくと、今度は無意識のうちに、自分が人工甘味料入りの飲料を飲みたくなる。腸内細菌には、そうした働きがある可能性があるといわれています。

あるいは、ラーメンのように1つの器でまとめて食べるような食事ばかり食べるのも、腸内細菌を変えてしまう可能性があります。

牛丼やカツ丼のようなどんぶりもの、カレーライスなどもそうですが、これらの食事は糖質と脂質が多いので、そうした栄養素がドカンと腸の中に入ってくることで腸内細菌が変化し、どんぶりものを好むようになるのではないかという説もあります。

野菜が好きになることの効果

ポテトチップスなどを一気に一袋食べてしまうような人も、その可能性があります。ポテトチップスは、じゃがいもの糖質と揚げ油の脂質、そして塩分がたっぷり含まれています。

まさに前述のウルトラ・プロセス・フードの代表ともいえるものですが、好きな人は、この食嗜好を改めないと中年太りの改善は期待できないでしょう。

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