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平安神宮や神社仏閣だけではなく…「京都本大賞」受賞作家イチオシの「モダン歴史巡り」とは

天花寺さやか『京都・春日小路家の光る君』刊行記念エッセイ

2024/03/06

source : 文春文庫

genre : エンタメ, 歴史, , 読書

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 人間とあやかしが共存する現代京都を舞台に、名家の次期当主をめぐる熾烈な「縁談バトル」が繰り広げられる――文春文庫の新刊『京都・春日小路家の光る君』は、2024年春注目の和風恋愛ファンタジーだ。

 著者は、『京都府警あやかし課の事件簿』で第7回京都本大賞を受賞し、シリーズ累計26万部を突破した天花寺さやかさん。

天花寺さやかさんの新刊『京都・春日小路家の光る君』(文春文庫)

 刊行前から「大好物てんこ盛りの新シリーズ、わくわくどきどき楽しみで待ちきれません」「熾烈な縁談バトルなど、気になる内容と可愛らしいキャラで作品を読む楽しみが増してます」と、期待の声が上がっている。

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 本作の刊行を記念して、天花寺さんのエッセイを公開。京都をこれから観光する方におすすめしたい、「街中モダン歴史巡り」にぴったりな場所を紹介してもらった。中には、実際に小説の舞台に選んだスポットもあるらしい。

「光る君へ」のロケ地が身近な場所で、大歓喜

 現在、NHKで大河ドラマ「光る君へ」が絶賛放送中であり、平安時代の京都が舞台とあって、私も毎週拝見しております。

 中でも、京都で生まれ育った者のあるある話とでも申しましょうか、平安神宮がロケ地に使われたというお話は既に昨年のメディア記事等で伺っており、実際の放送で平安神宮にて撮影された場面が出てきますと、

「平安神宮や! あの俳優さんが立ったはる後ろのとこはきっと、今の平安神宮さんのあそこら辺や!」

 と予想してワクワクし、満面の笑みで想像を膨らませております。

 このように、大河ドラマのロケ地で使われる場所と申しますと、京都には平安神宮をはじめ歴史的な建造物等が沢山あり、時代が下がって明治・大正期を中心とした和洋折衷のものなら今も現役の施設として、一般人向けに広く活用されているものが多く残っております。

 それらは特に、建物内へ気軽に入れる事が多いので、京都での歴史散策に非常におすすめです。いわゆる京都の「街中モダン歴史巡り」として、是非、足を運んで頂きたいなと思います。