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プロレス界の“伝説の一家”の悲劇を映画化した『アイアンクロー』 ザック・エフロンのロープワークにモデル本人も「プロ以上」

source : 週刊文春CINEMA オンライン オリジナル

genre : エンタメ, 映画, スポーツ

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「人生には意味があると感じてほしい」

 また、四男ケリーを演じたジェレミー・アレン・ホワイトは、「監督は兄弟の物語を可能な限り忠実に描いた、常に支え合った彼らの愛もね」と、本作が単なる悲劇で終わらないエモーショナルな人間ドラマに仕上がっていると指摘する。

© 2023 House Claw Rights LLC; Claw Film LLC; British Broadcasting Corporation. All Rights Reserved.

 愛する兄弟たちに先立たれ、ひとり生き残るという想像を絶する経験をしながらも、妻と子供を守ろうとするケビンの姿は印象的だ。現在66歳となったケビンが口にする「人生には意味があると感じてほしい、諦めずに闘う価値があるとね」という想いからは、彼の人生の重みを感じ取ることができるだろう。

ケビン・フォン・エリックとザック・エフロン © 2023 House Claw Rights LLC; Claw Film LLC; British Broadcasting Corporation. All Rights Reserved.

『アイアンクロー』は、4月5日公開。

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STORY
1980年初頭、プロレス界に歴史を刻んだ“鉄の爪”フォン・エリック一家。父フリッツ(ホルト・マッキャラニー)は元AWA世界ヘビー級王者。そんな父親に育てられた息子の次男ケビン(ザック・エフロン)、三男デビッド(ハリス・ディキンソン)、四男ケリー(ジェレミー・アレン・ホワイト)、五男マイク(スタンリー・シモンズ)ら兄弟は、父の教えに従いレスラーとしてデビュー、“プロレス界の頂点”を目指す。デビッドが世界ヘビー級王座戦へ指名を受けた直後、日本でのプロレスツアー中に急死する。さらにフォン・エリック家はここから悲劇に見舞われる。すでに幼い頃に長男ジャックJr.を亡くしており、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになったその真実と、ケビンの数奇な運命とは――。

STAFF & CAST
監督・脚本:ショーン・ダーキン/出演:ザック・エフロン、ジェレミー・アレン・ホワイト、ハリス・ディキンソン/2023 年/アメリカ/132 分/配給:キノフィルムズ/4月5日公開

プロレス界の“伝説の一家”の悲劇を映画化した『アイアンクロー』 ザック・エフロンのロープワークにモデル本人も「プロ以上」

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