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スポーツ新聞が量産する「コタツ記事」書き手の正体は…? “本当の問題点”を考える

2024/04/16
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 リード文の最後を紹介しよう。

《発言が物議を醸す可能性がある。》

 これでは有名人の発言だけを載せるこたつ記事そのものではないか。いや、自分で火をつけておいて、あとは他人が怒るのを待つだけというイヤらしさは、通常のこたつ記事よりずっと姑息だ。朝日新聞はなぜこの時点で麻生氏の発言がダメな理由を書き、批判をしなかったのか。

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「こたつ記事」の解決策とは

 冒頭で紹介した記事を思い出してほしい。朝日新聞が書いた『やめられぬ「こたつ記事」スポーツ紙が陥ったジレンマ』だ。ここで何を書いていたか?

《ツイッターなどでの著名人の発言に批評や検証を加えず、そのまま紹介する記事はネットメディアなどで10年ほど前から目立っていた。》

 同じ手法を使っているのに、この二枚舌はなんなのだ。ちなみに朝日新聞はこたつ記事の「解決策」として、

「マスメディアはPV競争からは撤退し、有料でも読まれる記事の発信に力を注ぐしかない」

 という識者の言葉を紹介していた。朝日新聞さん、他人事ではないですよ。

 ということで、今回は「究極のこたつ記事」について論評してみました。

スポーツ新聞が量産する「コタツ記事」書き手の正体は…? “本当の問題点”を考える

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