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「本件は首相案件」発言 真っ向から対立する安倍首相と愛媛県

“安倍応援団”は加計学園客員教授にちゃっかり就任

2018/04/14

安倍晋三 首相
「私が意図していないこと、私的なことについて、私の秘書官が首相の意向を振り回すということはあり得ない」

時事ドットコムニュース 4月11日

 安倍首相は11日の衆院予算委員会で、朝日新聞が報じた文書の内容を全面的に否定。柳瀬氏が「首相案件」と発言したとされる記述を否定したことに関しても、柳瀬氏を支持した。これで愛媛県側と首相側の主張が真っ向から対立する異常事態となった。

「首相案件」報道後の4月12日、ミスみどりの女神から「緑の羽根」をつけてもらい、笑顔を見せる安倍首相 ©時事通信社

斎藤健 農林水産相
「調査の結果、職員1名が文書を保有していました」

TBS NEWS 4月13日

 面会について否定を続ける柳瀬氏だが、愛媛県の職員が備忘録として作成した面会の記録文書が農林水産省でも見つかった。13日、斎藤農水相が正式に明らかにした。このことについて問われた柳瀬氏は無言だったという。

 なお、安倍首相は12日夜の時点で「中央官庁で見つかったとしても新しい内容はない。たまたま残っていたということだ」として、問題ないとの認識を示しているが、文書の内容が事実だったら大問題だ(日テレNEWS24 4月12日)。

加戸守行 前愛媛県知事
「特区は全て議長案件で(文書の)『首相案件』発言のどこが問題なのか」

愛媛新聞ONLINE 4月13日

 加計学園の獣医学部誘致に尽力した加戸守行前愛媛県知事は「首相案件」報道について一蹴した。「国家戦略特区諮問会議の議長は安倍首相」であり、特区に関することはすべて「首相案件」というわけだ。

加戸守行前愛媛県知事 ©文藝春秋

 このように安倍首相を擁護する論調はネット上にあふれており、東京新聞論説委員の長谷川幸洋氏も「特区を『首相案件』というのはその通りであって、何の問題もない」と記している(現代ビジネス 4月13日)。しかし、問題ないのなら、なぜ柳瀬氏は頑なに面会した事実を否定し続けるのだろう? また、安倍首相が加計学園の獣医学部新設について知らなかったと答弁したことは虚偽だったことになる。

 なお、加戸氏は4月3日に行われた新設された岡山理科大獣医学部の入学宣誓式に加計孝太郎理事長らと並んで出席。「魔法にかけられることで出産した獣医学部」と発言した(朝日新聞デジタル 4月3日)。なお、入学宣誓式には同大学の客員教授に就任したケント・ギルバート氏も出席。「モリカケは朝日案件」「国会に朝日の社長を呼んで真相解明だ!!」というツイート(4月12日)が話題になった経済評論家の上念司氏も同校の客員教授に就任したことが明らかになっている。

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