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ビールよりうまい! 丹沢大山「山頂茶屋」山菜そばをわざわざ食べに行く

これぞ、大山詣りの醍醐味

2018/05/29
山の季節だ ©坂崎仁紀

 トレッキングを楽しむ人たちにとって、最高の季節が到来した。若きアドベンチャーレーサー、田中陽希氏の「グレートトラバース3」――日本三百名山を全山人力で踏破する――もスタートしたし、週末が近づくと『そこに山があるから行かなければならない』と居ても立っても居られない人も多いと思う。

 実はそば好きにとっても同様にソワソワする時期でもある。ようやくたどり着いた山頂の山小屋で食べる一杯の「頂上系そば」は堪らなく旨いのだ。高尾山山頂の「やまびこ茶屋」で食べるとろろそばや立山黒部アルペンルート室堂にある「立山そば」も印象的だ。

丹沢大山の頂上系そばを目指して

 そして丹沢大山の「大山山頂茶屋」にも人気の頂上系のそばがある。ゴールデンウイークの晴れた土曜日、丹沢大山を目指すことにした。小田急線に乗って伊勢原下車。バスに乗り大山ケーブル駅に到着し、真っ赤なケーブルカーであっという間に阿夫利神社駅に到着。ケーブルカーは十年以上前に乗ったものとは違い、ずいぶん真新しくなっていた。2015年頃に大規模な改修工事が行われたそうだ。

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阿夫利神社下社を参拝。この左側に登山口がある。

 阿夫利神社下社をお参りして、急峻な階段で始まる登山口からスタートだ。1丁目の下社(標高約700m)から28丁目の大山山頂(標高1252m)までは約1時間半の行程である。連休中とあって大変混雑している。家族連れや山ガールの一団が続々と山頂を目指す。登山道は比較的広く、森林帯を進むので心地よい。少し雲が出ているものの晴れていく予報だ。風は弱く、大山登山にはもってこいの気候である。