昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

おっさんは差別されてもいいのか

この時代の新しい被差別階級について

2018/07/05

genre : ニュース, 社会

 セクハラやパワハラ、アカハラなどのハラスメントの問題で言えば、大概は組織の中で人事決定権のある上長が立場の弱い女性に対して横暴な態度をとることが問題視される一方、中年男性限定で言えば常に迫害される立場にあるわけですよ。まあ、私もおっさんですが。この若者でもない、ジジイでもない、微妙な年代のおっさんって、社会的な問題のすべてを押し付けられている気がするんすよね。ムカつく。

社会的な問題のすべてを押し付けられている「おっさん」

 おっさんが上手くいかないと「能力がないからだ」と蔑まれ、苦しい立場にいてもなかなか同情をひくこともない。一柳良悟さんが「キモくて金のないおっさん」という新たな被差別階級を発明して以降、おっさんであることがすでに罪であるかのような空気感が充満しているように思うのです。「とりあえずおっさんが悪い」的な。

©iStock.com

 極めつけは、先日の会員制ニュースサイト『NewsPicks』が大々的に「さよなら、おっさん。」という中年男性階層差別丸出しの感じで名指しで広告を打つという暴挙に出ていて話題になりました。もちろん、NewsPicks編集部も、運営するユーザベースも、特段この広告でおっさん批判や差別をしようと思っていたはずもなく、単純に広告のコピーとして出したんだろうという風には思います。

「さよなら、おっさん。」という煽りについて

 そこへもってきて「さよなら、おっさん。」というコピーを出していたので、これはおっさんがそれなりの割合を占めるNewsPicksの利用者に対するマナーキャンペーンの一環なのかとすら思います。この場合はどう考えてもNewsPicksの利用者のほうが、さよならと言われているおっさんであることは間違いありません。もちろん私もおっさんではあるのですが、ここで広告に「さよなら、おっさん。」と煽られても、クラスで好きでもない女子に「あんたなんか別に好きじゃないんだからね」といきなり声を掛けられて「???」となる中学生時代を思い浮かべます。こっちだって別にお前のことなんか好きじゃねえよ。