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お笑い習近平! 思わず誰かに話したくなるインテリジョーク【中国編】

早坂隆『世界はジョークで出来ている』から傑作選!

2018/08/27

シャレにならない世界情勢は「ジョーク」で笑い飛ばすしかない! 習近平、トランプら独裁者の「生態」からお隣の国の「本音」まで、世界中のジョークを集めた早坂隆『世界はジョークで出来ている』から傑作選!

◆ ◆ ◆

大きな赤い旗がはためいているのを見ませんでしたか?

●注意喚起
 中国を旅行中のアメリカ人が、中国人ガイドの案内で上海の街を観光していた。アメリカ人はカメラ片手に歩いていたが、とある通りで工事現場の溝に足をとられて転倒してしまった。全身泥まみれとなった彼は、ガイドに怒って言った。
「こういう危険な場所には、赤い旗でも立てておくものだ!」
 するとガイドが答えた。
「我が国もそうなっていますよ」
 ガイドが続けた。
「入国する際、大きな赤い旗がはためいているのを見ませんでしたか?」

©iStock.com

テンセントのAIが言うことには

 以下は、2017年の夏に話題となったジョークのような本当の話。

 某日、中国のインターネット企業・騰訊(テンセント)が提供した人工知能(AI)プログラムとの対話サービスに、とあるユーザーが、

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「共産党万歳」

 と書き込んだ。すると、AIは、

「かくも腐敗して無能な政治にあなたは『万歳』ができるのか」

 と反応。また、

「あなたにとって『中国の夢』は何か」

 と質問したところ、答えは、

「アメリカへの移住」

 であった。さらに、

「(共産党を)愛しているか」

 と聞くと、AIは、

「愛してない」

 と回答。結局、同社はこのAIのサービスを停止した。

中国人は「ジョーク界」のトレンド

 年々、大国化する中国。国民の数は13億8000万人以上と世界一を誇る。国の規模から言えば、もはや中国は「世界の主役」である。

 そんな状況を反映して、ジョークの世界における中国人の出番も増加。かつての中国人と言えば「何でも食べる」「自転車に乗っている」くらいの端役であったが、近年では堂々のメインキャストにまで成長している。

 といっても、中国人の登場シーンの多くは、オチとして辛辣に揶揄されるもの。すなわち、堂々の「嫌われキャラ」である。「中国の大国化」に対し、多くの人々が危機感を募(つの)らせている証左であろう。

「いびつな大国」の行方はいかに。

 AIにも聞いてみたいところである。