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キーワードは「一体感」 ダイノジ大谷が語るドラゴンズの応援・演出改革論

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/08/04

【大山くまおからの推薦文】
 芸人・ダイノジの大谷ノブ彦さん登場! 名古屋ではラジオ『大谷ノブ彦のキスころ濃縮版』『大谷ノブ彦のキスドラ』で熱く熱くドラゴンズについて語っており、若狭敬一アナとのトークショーも大人気! DJダイノジとしても活躍する大谷さんがドラゴンズの球場演出を斬ります!

ドラゴンズの改善点を大いに語り合おう!

 僕はドラゴンズファンとしては外様なんです。

 落合(博満)さんの大ファンだったので監督を解任されたことが許せなくて、一度、ドラゴンズファンを辞めたんですよ。その後、佐伯鶴城高校の先輩である野村謙二郎さんに「お前、広島を応援しろよ」と言われて広島を応援したこともありましたし、ラジオの帯番組を始めたら横浜のリスナーが多かったのでDeNAを応援していたこともありました。

 でも、ご縁があってドラゴンズのファンとして名古屋に戻ってきたとき、一度外を見てきた分、いかにこの球団が愛らしい欠点で包まれているかがすごくよくわかったんです。

 僕が名古屋でラジオ番組を始めた04年頃は、上の人から「ドラゴンズの悪口は言うな」と言われていました。でも、今は「言っていい」と言われています。なぜなら、番組へのメールのほとんどがドラゴンズへのダメ出しだから(笑)。改善点を挙げながら、ああでもない、こうでもないと語り合う。これって昔からプロ野球ファンが居酒屋でやってきたことなんですよね。

 名古屋に戻ってきた僕の使命は、もちろんドラゴンズを応援することだけど、それだけじゃない。ファンの愚痴も引き受けるし、改善点も大いに語りたい。よくある「どんなときでもチームを応援しようぜ!」というポジティブなことを言う役割は、俺はもういいかな(笑)。

 選手個人への批判は賛同できませんが、采配ミスやフロントの補強の遅れなどについては大いに語り合います。その中でも、広島と横浜を経てドラゴンズを見たとき、一番差を感じるのはファンサービスなんです。

春季キャンプ地の北谷にて ©大谷ノブ彦

中日球団はDJ力が12球団で最下位!?

 僕はプロ野球の楽しみって、すべて内包したものなんじゃないかと思っているんです。ワクワクしながら球場の最寄り駅で降りて球場まで歩く道から、球場グルメ、球場演出、選手への応援、翌日誰かに「昨日、楽しかった!」と言うところまで含めてプロ野球というエンタメなんじゃないかって。もちろん、野球だけを見たいという人もいてもぜんぜんいい。選手の顔しか見ていないという人がいてもいい。いろんなファンがいていいんですよ。

 ナゴヤドームは食事の面も改善点だらけ。せめてアツアツのものを出せや! って(笑)。以前、ナゴヤドームの駐車場にキッチンカーを並べたイベントをやっていましたが、これがめちゃくちゃ評判良かったんです。でも、続けられない。なぜなら、ナゴヤドーム内に出店しているお店が怒るから。知らないよ! 誰目線なんだよ! って。楽天生命パーク宮城の「ひょうたん揚げ(かまぼこに衣をつけて揚げたもの)」みたいに、ナゴヤドームも『半分、青い。』で話題になった岐阜名物の五平餅を大々的に売り出せばいいんですよ。ドラゴンズは「両方、青い」なんだから!

 あと、僕は芸人でありながらDJダイノジとして活動していまして、本当にいろいろな場所に呼んでいただいています。だから、どうしてもDJ目線でドラゴンズとナゴヤドームを見てしまうんです。「シャンシャンシャン、CHARGE!」って演出を見たときはイライラしましたね。これで客が喜ぶと思ったら大間違いだぞ! 東京ドームのパクリじゃねぇか! って。

 今はドラゴンズもファンサービスを頑張っていますが、中日球団はDJ力が12球団最下位だと思います。キーワードは「一体感」。ナゴヤドームに詰めかけた3万人の観客をどうやって一体にするかが鍵です。ファンの一体感は、絶対選手のプレーにも影響しますよ。横浜も広島もファンの盛り上がりを味方につけて強くなっていきましたからね。

ナゴヤドームはDJ力が12球団最下位? ©文藝春秋