あれはたしか4年前の8月、初めて行った乃木坂46のコンサートですごく顔の小さいメンバーを見つけて驚いたのを思い出す。それが、齋藤飛鳥だった。きょう8月10日は彼女の20歳の誕生日である。
5年目まで、グループではあまり目立たない存在だった
齋藤は2011年、乃木坂46の1期生オーディションに合格し、13歳の最年少メンバーとして加入した。先のコンサートの時点では、まだシングルのカップリング曲を歌う「アンダー」となることが多く、表題曲を歌うメンバーに選ばれても一番後ろの3列止まりだった。それがデビュー5年目、2015年10月発売のシングル「今、話したい誰かがいる」で2列目入りを果たし、さらに翌16年7月発売のシングル「裸足でSummer」では初めてセンターに抜擢される。この8月8日には、3度目のセンター(単独では2度目)を務めるシングル「ジコチューで行こう!」がリリースされたばかりだ。
乃木坂46で前面に出てきたのと前後して、その抜群のプロポーションから、宝島社の女性誌『CUTiE』で同誌初の専属モデルに起用され、休刊後は同じ版元の『sweet』のレギュラーモデルを務めている。昨年には初のソロ写真集『潮騒』(幻冬舎)を発売、週間売上5.8万部を記録した。これは乃木坂のメンバーの写真集では、やはり昨年ベストセラーとなった白石麻衣の『パスポート』(講談社。週間10.4万部)に次ぐ記録だ。
「根っからのアイドルじゃないんで」
今年1月には、長期密着取材を受けたテレビ番組『セブンルール』(関西テレビ・フジテレビ系)が放送された。毎回、各界で活躍する女性たちをとりあげる同番組だが、「暗いねってよく言われる」「根っからのアイドルじゃないんで」などとネガティブなことばかり口にする齋藤は異彩を放っていた。
番組での発言によれば、乃木坂に入って3~4年は王道のかわいいアイドルを目指して頑張っていたものの、やがて無理だと悟って以来、素の自分を見せるようになり、ファンも受け入れてくれたという。それはちょうどグループで注目されるようになった時期とも重なる。