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「今の活躍からすれば十分あり得る」 早くも飛び出した安倍首相4選論の“震源地”はどこだ!?

政治家たちのそれぞれの思惑

2019/03/16
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安倍首相「ルールに従うのは当然のこと」の真意

安倍晋三 首相
4選ということは禁じられておりますので、自民党総裁としてこのルールに従うのは当然のこと」
TBS NEWS 3月14日

安倍晋三首相©文藝春秋

 14日の参院予算委員会で4選について質問された安倍首相は「ルールに従うのは当然」と否定的な考えを示した。しかし、過去を振り返ると、安倍首相は2016年8月の記者会見で「任期の延長ということについては、全く考えておりません」と明言していたが(首相官邸ホームページ)、その後、堂々と3選を果たしている。

「やらない」と言っているわけではない。あくまで「ルールに従う」と言っているだけなのだ。ルールが変われば、当然新しいルールに従うことになる。

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安倍晋三 首相
「私も今年で
65歳になるわけだが、働きたい意欲は満々だ」
毎日新聞 3月13日

 13日の参院予算委員会では、このように語った。企業の高齢者雇用推進についての質問だったが、安倍首相の発言を深読みした議員たちから笑いが起こった。

「自民党のことは自民党で」

逢沢一郎 自民党・元国会対策委員長
「大変重い重要な規定で、党の信頼そのものに関わる問題でもある。慎重に向き合っていかなくてはならない」

NHK政治マガジン 3月13日

 党内で盛り上がる安倍4選論に対して釘を刺したのが逢沢一郎元国会対策委員長だ。13日、谷垣グループの会合に出席した逢沢氏は、「安倍総裁は任期をまだ相当残している。日々、総理大臣として、しっかりと取り組んでもらうことを国民も期待している」と指摘し、総裁任期延長に慎重な姿勢を示した。

 逢沢氏といえば森友・加計問題の追及が行われていた昨年4月、タクシーの運転手に「あんた政治家だろ。日本人は、日本の国民はおとなしいから、こんなもんで済んでるけど、普通の国なら暴動になってもおかしくないよ」と言われたことを明かし、「国民の怒り、そして国民の政治に対する、あるいは行政に対する不信、本当に大きなものがある。改めて目の覚める思いであります」と語った人物である(NHK政治マガジン 2018年4月18日)。

安倍晋三 首相
「自民党のことは自民党で議論する。ご心配なく」

日本経済新聞電子版 3月15日

 2月28日の衆院予算委員会では、野党の4選についての質問についてこうかわしていた安倍首相。党総裁のことは自民党のことだが、国民のことでもある。そうそう勝手に決められては困る。国民の怒りなど、どこ吹く風の安倍首相4選はこのまま実現するのだろうか? そういえばお隣の中国でも習近平国家主席が任期の規制を撤廃したっけな……。

安倍晋三首相©時事通信社
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