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安倍昭恵夫人が「名誉校長」になった背景

なぜ夫人は森友学園の教育に感銘を受けたのか

 目下、安倍首相夫人の昭恵氏(54)が国会審議で話題となっている。

 今年4月、大阪市淀川区にある塚本幼稚園を母体として、日本初の神道系小学校「瑞穂の國記念小學院」(学校法人森友学園)が開校される。同幼稚園では、教育勅語の朗唱、自衛隊関連行事への参加、伊勢神宮参拝といった、戦前回帰の教育が行われている。昭恵氏はそうした教育方針に感銘を受けたと語っており、名誉校長に就任していた。だが、不透明な国有地の払い下げ問題が国会で追及されたことで、名誉校長を辞任した。

文藝春秋の単独取材に応じた安倍昭恵夫人 ©文藝春秋

 昭恵夫人はこれまで「反原発」「反防潮堤」「反TPP」といった安倍政権とは真逆の意見を述べることも多く、自らを「家庭内野党」と名乗ったこともある。昨夏にはオスプレイ用ヘリパッドの建設で激しい抗議活動が続く、沖縄県・東村の高江に平和活動家と出かけて物議を醸してもいる。

 一見リベラル色の強い昭恵氏が、なぜ戦前回帰の教育に感銘を受けたのか。

 その背景を読み解く鍵は、昭恵氏が傾倒しているスピリチュアリズムにある。スピリチュアルカウンセラーや神道関係者との交流を深め、各地の神社を巡り、「主人が総理になったのは天命」「縁は神がもたらすもの」「大麻は日本古来の神道の必需品」と語る。「反原発」から「教育勅語」まで、一見バラバラに見える昭恵氏の活動や関心事は、実は本人の中ではすべてつながっているのだ。

『文藝春秋』3月号では、そうした昭恵氏の思想の源流について、ノンフィクション作家・石井妙子氏が多くの関係者への取材をもとに16ページにわたって詳細にレポートしている。石井氏は昭恵氏本人にもインタビューを行い、その中で昭恵氏は「主人と意見が違うように見えても、目指すところは一緒で、日本を取り戻したいんです」と語っている。

 石井氏のレポート「安倍昭恵『家庭内野党』の真実」は、森友学園問題の背景を知る上で必読だ。