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五箇 公一
2017/04/25

悩まず生きていくには、どんな虫になればいいでしょうか?

五箇さんに聞いてみた。

Q 五箇さんはどんな虫になりたいですか?

 仕事、趣味、結婚して子供をつくる、将来の不安をのぞくこと(貯蓄とか)などなど、「どっちを向いて生きていけばいいのか?」といつも悩みます。アリやハチはハッキリ生き方が決まってますから「悩まない分精いっぱい生きてけるのかな」と羨ましく思います。五箇さんも虫の生き方が羨ましくなることありますか? どんな虫になりたいですか?(30代・女性)

A 虫にはなりたくないです

 結論から言えば、自分はどんな虫にも生まれたくないです……。

 虫やダニの生き方を侮ってはいけません。彼らは何も考えずに生きていけるのではなく、考える余地なんか一分もない、一生を生きぬくことが「奇跡」と言っていい過酷な環境で生きているのです。いつ外敵に食われるやも知れない、いつ競争相手に餌を奪われるかもしれない、いつ同種の恋敵に自分のパートナーを奪われるやも知れない……卵から生まれてから、無事に成長して、無事にパートナーと出会い、無事に自分の子供を残せるまでに生き残る確率は途方も無く低いのです。そんな生き方をしたいとは、今まで人間として生きてきた自分としては、やっぱり思えません。

 あれこれ人生を悩むことが出来るのが人間の特権です。「どっちを向いていいのか」という悩みは、それだけ人生に選択肢がある証拠です。何を選んでいいのか分からない、なんて、他の生物から見れば実に羨ましい「悩み」です。相談者さまも「悩めること」に感謝して、失敗を恐れず、いろんなことにチャレンジして、人間としての人生を謳歌して頂きたいと思います。

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