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キヨシマ
2017/05/18

海外で働くなら、考えておきたい初歩の初歩

カネなし、カレなし、コネもなし。30オンナの脱力系転職活動記

 日本で仕事を探すことをあきらめて海外に目を向けたものの、1社目から「女だから」と門前払いされ、私はすっかり世をはかなんでおりました。

 しかし、女を雇ってくれない社会においても、食いぶちは稼がねばなりません。そのときちょうど見かけた「絶望するな。たとえ絶望したとしても絶望のうちに働き続けろ」というイギリスの政治思想家、エドマンド・バークの格言を胸に、何とか気持ちを切り替え、海外での職探しを続けることにしました。

 たぶん私の「働く」とここで言う「働く」は違うのでしょう。けれど、この格言は私を励ましてくれました。サンキューエドマンド。

「英語が苦手でも海外で働ける」求人探し

 と言っても、頼みの綱のエージェントは、いずこも海外の求人をそう潤沢には持っておらず、これ以上エージェントからの紹介は望めそうにもありません。

 そこでまず、外資系企業や語学力をいかした求人に特化している「Daijob.com(ダイジョブ・ドットコム)」という転職サイトに登録しました。このサイトには、私の求めているような「英語ができなくても海外で働ける」という求人から、「日本で英語をバリバリ使って働く」外資系求人まで取り揃えられています。

私でもダイジョブ!? (HPより)

 以前、海外でのライターや編集の仕事を探したとき目にしていたサイトだったので、同じような求人がまた出てくるかもしれないと考えてのことです。ここはピンポイントでライター、編集の仕事を探すのに使うための、「定置網」といったところでしょうか。

 これに加え、従来から使っている転職サイトで「海外」「語学力不問」「未経験者可」といったキーワードに引っかかる求人を舐めるようにチェックしました。

 すると、あるもんですねぇ。

 私が目星を付けていたアジア圏を中心に、コールセンターのスタッフ、飲食店従業員、塾講師、SE。カジノのディーラーなんてものまでありました。

 どれもこれも面白そう! 

 と、うっかりまたポチポチクリックしてエントリーしてしまいそうに。

 しかし、私には手あたり次第応募して、ほぼ全滅という前科があります。ぐっとこらえて、「カツオの一本釣り」のごとく、吟味した上で応募先を決めることにしました。

なぜか現地の転職サービスを紹介される

 というわけで、数ある求人の中から「リーラコーエン」という、海外での転職サービスを手がけている企業の営業職に応募してみました。

 ポジティブな理由じゃなくて申し訳ないのですが、見つけた海外求人の中では、まだ仕事内容が想像できるものだった上、当時、DODAのエージェントサービスの担当者が非常に親切で 、転職サービスに関心があったからです。

 これは運よくサクッとSkype面接に進めました。

 が、20代前半と思しき女性面接官が「新聞記者だった方の面接は初めてで。何を聞きましょうかね……」と沈黙するという非常にビミョウな流れに。

 そうして、気づけば話は採用から離れて、このリーラコーエンの転職サービスを紹介される展開になっていました。

 最初は、「面接官なのに質問が出てこないとか、どんだけ無能なん!?」と心の中で悪態をついていたのですが、今思えば彼女、うまく面接を切り上げるためにそういう話の方向に持って行ったのかもしれません。侮りがたし。いやいや、私、サービスの利用者になるつもりはないんですけど……。