マニアック過ぎる「準備編」に続いて、ホテル評論家・瀧澤信秋氏とトラベルジャーナリスト・橋賀秀紀氏が存分にノウハウを語り合う、“特濃”対談・第2回。今回のテーマは「出発編」。いざ家を出たけど、現地に着くまでにヘトヘト……そんな経験を持つ人にこそ読んでもらいたい、目からウロコの術の数々。旅を最後までエンジョイしたいそこのあなた、必読です!

◆ ◆ ◆

©iStock.com

橋賀 対談の中編は「出発編」になりますね。僕は「(6)飛行機の搭乗時は行列に並ぶな、到着時もすぐに席を立つな」です。みなさん、飛行機でよく眠れなかったとか、道中で疲れたとかよくいいますけど、見ているとそりゃあ疲れるだろうなあ、と思うんです。

ADVERTISEMENT

瀧澤 ああ、よくわかります(笑)。

橋賀 まず搭乗時に長蛇の列に並んでいる、これはとにかくダメです。並ぼうが並ぶまいが、座れる席は結局一緒なんですから。私はもう老人みたいに、ゆっくりと座って待っています(笑)。着陸時も同じで、我先にと立ったからと行って、早く降りられるわけじゃない。ああいう数分の立ちっぱなしみたいなことの繰り返しが積み重なると、けっこう大きな疲労につながってくるんですよ。

瀧澤 僕も荷物を預けているんで、到着時はいくら急いだって一緒なんです(笑)。どうせ時間がかかるんですから、ゆっくり疲れずに行くのがいいですよ。

橋賀 さらに激しいことをいうと、「(7)飛行機のチェックインはギリギリでもいい」、そして「(8)旅行をめぐる常識を疑え!」ですね。よく「海外に行くなら出発2時間前に空港へ」とかいうじゃないですか。あれは昔、パッケージツアーが多かった時代、ツアーのカウンターに行って航空券をもらい、チェックインして荷物を預ける、という時間がかかっていたころの“前提”だったんですよ。でも、今は基本的にeチケットですし、荷物も機内持ち込みでオンラインチェックインを済ませていれば、国際線であろうと60分前に着けば余裕です。イミグレーションが混んでいないとか、いくつか条件はありますけど。

©iStock.com