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自民党総裁選「僕は安倍さんに『北朝鮮と一緒じゃないか』と怒った」田原総一朗が“ポスト安倍”を採点

2020/08/31
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 歴代最長となる政権を担った安倍晋三首相が8月28日、体調不良を理由に突然の辞任を発表。焦点は「ポスト安倍」の行方に移った。コロナ禍、東京五輪、経済対策など課題が山積する中で、次期宰相には誰がふさわしいのか。

「文春オンライン」では、各界の識者に連続インタビューを行い、「ポスト安倍候補」を5点満点で採点してもらった。今回は、ジャーナリストの田原総一朗氏に聞いた。

田原総一朗氏 ©️文藝春秋

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石破茂 ★5.0 「唯一、イエスマンではない」

 今の自民党は民主主義とはかけ離れた“独裁政党”になってしまいました。森友・加計問題が起きても、「桜を見る会」問題が起きても、前法務大臣夫妻の買収問題が起きても、誰も「安倍総理に問題がある」と言わなかった。昔だったら、森友・加計問題が起きた時点で総理は辞職に追い込まれているはずです。

石破茂氏 ©️文藝春秋

 そんな中、唯一安倍さんに対し「NO」を主張し続けているのが石破さんです。自民党内で唯一「安倍イエスマン」ではないのが石破さんだと言っても良い。

 しかし石破さんには反対勢力が多い。農林水産大臣だった2008年頃に石破さんは米の生産調整見直しなど大胆な農業改革を打ち出しましたが農協が反対し、農協と親しい自民党の人間も皆反対しました。そのおかげで結局、石破さんは改革ができなかった。

 石破さんに一票を投じる度胸のある人間が自民党内にどれだけいるかという点で、総裁選での石破さんの評価が決まると言っても良いでしょう。