東京芸術劇場が若い才能を紹介する「芸劇eyes」に、史上最年少でのぞむ劇団「贅沢貧乏」。平成生まれの主宰・山田由梨さんが、新作「フィクション・シティー」の劇作と演出を手掛ける。
「劇団を旗揚げして5年が経ち、急に“物語を作る”という行為自体に違和感を持ったんです。フィクションとは何か、それを消費する私たちは何者かと考え抜いた末に、その違和感ごと芝居にすることにしました。演劇や小説に限らず、マスメディアやSNS等が絶えず生み出すフィクションを作る側と消費する側の姿勢に、新たな視点で切り込む作品になると思います」
現代演劇に対して難解なアートというイメージを持つ人も多いが、「まずは恐れないで劇場に来てほしい」と山田さんは語る。
「私たちが旗揚げ当初から目指しているのは『人間であれば楽しめる作品作り』。演劇を観慣れた人も、そうでない人もくすっと笑った後にふと考え込んでしまうような体験です。現代演劇は既存の枠組みに囚われず、どんどん更新されている。その最先端と未来をお見せします!」
劇団 贅沢貧乏「フィクション・シティー」
東京芸術劇場シアターイーストにて 9月28日〜10月1日まで
東京芸術劇場ボックスオフィス tel.0570-010-296
http://www.geigeki.jp/performance/theater154/