金曜日の夕方、Eテレ「ビットワールド」で、キレッキレのアニメに会える。新海岳人(たけと)監督の「あはれ!名作くん」だ。古今東西の名作をネタにした5分間のショートアニメで、好評を受け、DVDやLINEスタンプが発売された。
「子供の本ばなれが進む中、名作を面白くとらえてもらおう、というコンセプトで始まったアニメです」
竜宮小に通う子供たちは皆、世界の名作キャラクターを目指している。主人公であるやや普通の少年「松田名作」は、パンが大好物のおむすび「むすび」、桃太郎に憧れて桃をかぶる「スウィーツ」、肉感的で足の速い亀「ボルト」など、濃すぎるクラスメートたちと楽しい毎日を送っている。
「前作の、中2男子5人の学園生活を描いた『かよえ!チュー学』(東海テレビ)もそうだったんですが、男同士がふざけて面白いことを言い合ったり、ボケたりツッコミをいれたりする世界観が好きなんです。仲がいいからこそ“うるせえ”とか言い合えるような。僕自身が友人とそういう関係でありたいと思っています」
美大を卒業後、パナソニックの宣伝部に入り、企業CMなどを作っていたが、学生時代から作り続けていたショートアニメへの想いがおさえがたく、6年で独立した。
「良いおじいさん」「悪いおじいさん」のキャラを演じる漫才コンビの性格が楽屋で入れ替わる話「おじいさんズ」等、毎回切れ味に驚かされる。
「本だけでなく、俳句やラップも1つの“名作”。名作くんはまだまだ続いていきます」
「あはれ!名作くん」
Eテレ/毎週金曜
http://meisakukun.com/