文春オンライン

「ミサイル解散」総選挙2017 見切り発車の勝負師「小池百合子の乱」勃発の巻

国難が緑の服着て世紀末

2017/09/28

genre : ニュース, 政治

note

 来るぞ来るぞと言っているうちに本当に来てしまいました解散総選挙。普段は綺麗事や美辞麗句を並べておきながら、いざ選挙となると自分が勝つことを優先して吐いたツバを一気飲みする議員が続出! 議員ばかりか、政党が組織ごと右往左往、支援者見捨てて離党する者あり、政党まるごと身売りを試みる者あり、政党に入っている小銭狙って野合する者あり、適当に他党党首を首班指名すると見切り発車して激切れされる者あり、野党第一党党首なのに面白半分に無所属出馬の虚報を流されてしまう者あり。

北朝鮮からの贈り物「ミサイル解散」総選挙2017

 政治っていうものは本当に欲得にまみれ、勝ってナンボ、負けてただの無職という過酷な世界だけに、みんな見栄も外聞もかなぐりすてて勝負に挑む姿勢、美しいじゃありませんか。アレだけ偉そうなことを言っておきながら、クソみたいなことをする。それが政治であり選挙であり政治家なのであります。

©getty

 今回の解散総選挙2017は大義なんざどこにもありません。別に大義なんて無くたっていいんだよ。「勝てそうだから解散するわ」でマスコミも国民もドン引きするところまでが様式美です。適当なところで解散する、左派マスコミはスキャンダル隠しだ大義がないだと批判する。でも思い返してくださいよ、たった1カ月前は野党もメディアも安倍晋三叩きを繰り広げた上で「早く解散して国民に信を問え」って言っていたじゃないですか。頑張ってやりましょうよ、この北朝鮮からの贈り物、「ミサイル解散」総選挙2017を。

ADVERTISEMENT

政治的闘争とポピュリズムとに賭けてきた人、小池女史

 それにしても小池百合子女史は酷い。政党遍歴だけ並べてみても日本新党からスタートして新進党になって小沢一郎さんについて自由党にいって小沢一郎さん裏切って保守党いって自民党に入るために保守クラブ作って自由民主党に合流して干されたので都知事選に転出して都民ファーストの会作って国政進出するんだってんで「希望の党」結党。長い。その政治家人生のほぼすべてを何かの立ち上げと誰かへの裏切りで構成されていて清々しい。何してんだババア。政治的闘争とポピュリズムとに賭けてきた人といっても過言ではありません。良く言えば勝負師と言えましょうか。

©getty

 そんなこんなで、先週本連載「ミサイル解散」で書いたとおり、民進党の前なんとかさんと見事に野合して民進党を飲み込んでしまいました。お前らほんとうにそれで良いのでしょうか。民進党の中でもリベラル勢力の人たちは合流に難色を示すとは思いますが、出ていって新たにサヨ新党を結党しても肝心の資金がありません。前乗後払方式誠司さんも、いまのところ「民進党内で希望の党での立候補希望者は止めませんよ」というなし崩し的な融和策を前面に立てていますが、小池百合子女史の都議会選挙を支えた連合本部・連合東京も小池希望の党との合流を後押し。さらには裏切られたはずの昔のボス・小沢一郎さんと野合したのか、小沢さんの手引で稲盛和夫さんがスポンサーについて喉から手が出るほど欲しい選挙資金が手当できたんじゃないかという観測まで流れる始末です。