昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

小宮山 雄飛
2017/10/12

娘たちの実のない会話が気になります

小宮山雄飛の「お悩み食堂」 #16

<お悩み>娘たちとの食卓の会話が気になります

 初めまして、私は高校生の娘2人を持つサラリーマンです。

 私の悩みは、娘たちとの食卓での会話です。

 朝食と夕食はできる限り家族と一緒に家で食べるのを心がけているのですが、娘たちの会話が、どうにも私には気になるのです。

 やれアイドルがどうしたとか、やれ誰々と誰々が付き合ってるとか、本当にどうでもいいことばかりで、つい「お前たちは、ほんとに実のない会話ばかりだ!」と注意してしまい、結果、娘たちから煙たがられていくのが分かります。

 娘たちとは仲良くしたいのですが、高校生ともなれば日々の会話でも、政治や経済の話のひとつもしてもらいたいと思うのも、親としての本音。

 娘たちとの食卓での会話、一体どうしたらいいでしょうか?

(46歳・男性・会社員)

(小宮山雄飛の回答) 

 高校生の子供を持つ親というのは、食卓での会話にもなにかと気を使いますね。

 僕が高校生だったある日、父親が「豚の鍋でも食べに行くか」と連れて行ってくれたのは新大久保。今でこそ韓流ブームで明るく賑わってますが、当時は怪しげなムード満載で「こんなところに鍋屋さんがあるのか?」と、恐る恐るついて行きました。

 入ったのは「松屋」という韓国料理屋。異国感漂う一軒家のお店で、新大久保自体初めてだった高校生にとっては、韓国風の内装からハングル文字のメニューまで全て新鮮な体験。

 当然、注文などは全て父に任せて待っていると、「よし、できたぞ!」と父が鍋の中身を器によそってくれました。

 いざ「いただきまーす!」と食べようとしてビックリ。

「実がない!!!」

 通常の鍋だったら、すき焼きでもしゃぶしゃぶでもそれなりに肉などが乗っているべきお皿に、なぜか骨だけが山盛りに!

 文字通り、実がない……。

 どうすりゃいいんだと困ってる僕に、父が「こうやって、骨にくっついてる肉をこそげって食べるんだ」とレクチャー、言われるままに、太い骨についているわずかな肉をこそげって食べてみると、

「うまい!!」

 よく骨の周りの肉が一番美味しいと言いますが、まさにその通り。

 ガムジャタンという豚の背肉とジャガイモを煮込んだ鍋で、圧倒的な骨の量に対して、肉はほとんどないのですが、そこがむしろ良いのです!

 宝探しのように骨の間に挟まってる肉を探してはほじって食べてるのが実に楽しく、一気に食べてしまう他の鍋に比べ、親子水入らずでほじほじしながら、ゆっくりと食事の時間を楽しめました。

 娘さんたちの実のない会話も、このカムジャタンのようなものじゃないでしょうか?

 ぎっしり内容の濃い話もいいですが、他愛もない、文字通り「実のない」話をだらだら楽しめることこそ家族というもの。

 実のない時間こそ最高の贅沢と思って、高校生の娘さんたちとの貴重な時間を大切にしてください。

文字通り「実」がない鍋

 骨の周りに付いた肉が美味しい料理といえば、「フーターズ」のバッファローチキンウィングや、「トニーローマ」のベイビーバックリブなども、童心に返って娘さんたちと手づかみでワイワイ楽しみながら食べていただきたい一品です。

松屋
新宿区 大久保1丁目1−17 光荘
03-3200-5733
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130404/13000028/

フーターズ
全国6店舗展開
http://www.hooters.co.jp/

トニーローマ
全国8店舗展開
http://www.tonyromas.jp/

「小宮山雄飛の『お悩み食堂』」では、みなさまからの質問を募集しています!

質問投稿フォーム