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「ホークスがなかったら廃人になってます」ギャルの彼女はなぜこんなにハマったのか

文春野球コラム ペナントレース2021

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もしホークスがなかったら私、廃人になってると思います」

「鷹ギャール」も初めは球場でホークスの試合を見る時、内野席が多かった。

 いつかライト側のホークス応援席で思いっきり応援してみたいと思っていたが、「ちゃんとメガホンダンスを踊れるかな?」と不安で踏み込めずにいた、そんな時に同い年のいとこの誘いでついにホークス応援席に足を踏み入れることになった。

「なんでもっと早くここに来なかったんだろう!」

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 そう思うほど応援は楽しかった。ホークスファンのおじさま達からもすぐに可愛がられ、熱狂的なホークスファンの方々とのホークス話も尽きることがない。

 そのおかげで、もっともっとホークスが好きになった。そうなると行動は早い。気が付けばホークス応援席の年間指定席を買っていた。さらに試合前の練習を見たいということで、毎試合練習見学のチケットも買うほどだ。さらにさらに球場開場時間に行われる、ホークスのマスコットキャラクターのホークファミリーとのふれあいも毎試合欠かさない。彼女のギャル友達も、ホークス戦がない日を調べて彼女を遊びに誘う程だ。

本人提供

「ホークスに恩返しがしたい」

  ホークスが大好きだから。それはもちろんだが、彼女が辛い時にいつもホークスが支えてくれた。高校を卒業した時もそうだった。彼女はファッションの道を目指すために、上京しファッションデザイナーの専門学校に進学予定だったが、家庭の事情で進学出来なくなってしまった。そんな時もホークスから元気をもらえたし、「上京しないほうがホークスの応援沢山行けるじゃん!」と前向きな気持ちにさせてくれた。大好きだった父親が自分の元からいなくなってしまった時も、ホークスの選手のアグレッシブなプレーが元気をくれ、ホークスを応援することで気が紛れた。また、おじさまホークスファンの皆さんが父親のように優しく接してくれた。ホークスが繋げてくれた最高の縁。彼女は縁に恵まれているという。

「色んな辛い経験もしてきたけど、今もこうして元気にやっていけてるのは、ホークスとその周りのファンの皆さんのお陰。もしホークスがなかったら私、廃人になってると思います」

 そう語る笑顔はとびきり輝いていた。

本人提供

 特に最近はホークス応援に今まで以上に熱が入っているという。本多コーチが選手を引退した時のこと。初めて“推し”の選手の引退を目の当たりにし、「もう後悔したくない。今は今しかない」という事を、身をもって教えてもらった。

 今やりたい事をとことんやる。だから、ホークスの応援をとことんする。

 現在の“推し”は栗原選手。同じ歳ということもあり入団当時からとことん応援している。そしてファッション大好きなギャルという生き方もとことん貫く。

 これからも生涯「鷹ギャール」としてホークスファンとギャルを両立させたい。「結婚したら家庭の事で試合観に行けなくなりそうだから、今は結婚は考えてないですね」と、最後に冗談交じりにそう言った彼女はワクワクした足取りで球場へと向かった。

 彼女の様な沢山の人に勇気を与えるホークスの選手。そして、選手にパワーを与えるファンの応援。この相乗パワーで今年もホークスが日本一になる姿をみんなで分かち合い、人生の活力にしたい。

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