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「ホークスがなかったら廃人になってます」ギャルの彼女はなぜこんなにハマったのか

文春野球コラム ペナントレース2021

 PayPayドームでは4月13日から観客数制限が緩和され定員の半分の2万人までが再び球場で応援できることになっている。まだ大声を出しての応援は出来ないが、一番盛り上がっているのはやはりライトのホークス応援席だ。応援席を見ると毎試合のように応援に来ている熱狂的なファンが多くいる。

 その中でも、気になって仕方ないのが、おじさま達に囲まれド派手さがより際立つギャルのホークスファン。「タカガール」ならぬ、「鷹ギャール」だ(僕が勝手に名付けさせて頂いてます)。

 ギャルの彼女がホークスにどうやってハマっていったのか?

 いつも一緒にいるおじさま達は家族なのか?

 色々と気になる……。そこで自分の持ってるコネをこねくり回して、勇気を出して「鷹ギャール」に猛烈アタック。熱意が伝わったのか、お誘いして話を聞くことが出来た。

「鷹ギャール」が誕生した瞬間

 その日はスタバで待ち合わせ。登場した彼女は、髪は「ピンクゴールド」、爪は 「キラキラ」、ズボンは「ビリビリ」、上着は「ワンピース」に出てくるドフラミンゴの様な格好で、スターバックスラテにバニラシロップ追加とシュガードーナツを頼んだ(期待通りでなんか嬉しかった)。

「鷹ギャール」のはなちゃん ©ノボせもんなべ

 そんな「鷹ギャール」はみんなからは「はなちゃん」と親しまれており、御年24歳。なぜこの絵に描いた様なギャルが「鷹ギャール」へとなっていったのだろうか。

 彼女が初めてホークスに出会ったのは小学校3年生の時だった。当時鹿児島に住んでおりお父さんの会社の慰安旅行で現在のPayPayドームに初めてホークス戦を観に行くことになった(素敵な会社)。野球のルールも知らなかった彼女は「えー! 野球観みに行くの?」と嫌々観戦。しかし、それが彼女の人生を大きく変えることとなった。

 先発は和田投手。あれよあれよと打者を打ち取り完封勝利した。彼女はその姿に見入り、気がついたら虜になっていた。

「こんなにカッコいい世界があるのか」

 試合が終わる頃には彼女のハートも打ち取られていて、まるで魔法にかかったかのごとく無意識にお父さんに「明日もまた来たい!」と言っていた。

 そこからホークスにどハマリ。春休み、夏休みになると福岡に来て出来るだけ沢山のホークス戦を観た。気が付くとホークスが生活の中心になっていた。和田投手は毎試合出るわけでは無いので「いつも出てる人」に注目するようになった。そこで好きになったのが、現1軍内野守備走塁コーチの本多雄一選手だった(もちろん和田投手も応援してます)。

 そんな彼女が高校生になった時、ファッションにも目覚めた。しかし学校の校則も厳しく、自分のやりたいファッションやメイクをする事が出来なかった。やりたいことができないもどかしさ。彼女はホークスの選手のハツラツとしたプレーを見て決心がついた。

「一度きりの人生やりたいことを自由にやりたい」

 彼女は高校1年で思い切って学校を辞めた。そして、福岡にやって来た。ホークスがいる福岡へ。

 自由になった彼女は通信制の高校に通いながら、ホークスの試合を観に行き、大好きなアパレルショップで働き、大好きなオシャレをして、ギャルになった。

 この 瞬間「鷹ギャール」が誕生したのだった。

本人提供