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《教育の悩みに》子どもたちの自己肯定感を高めるために絶対に言ってはいけない“NGワード”とは

《教育の悩みに》子どもたちの自己肯定感を高めるために絶対に言ってはいけない“NGワード”とは

『塾へ行かなくても成績が超アップ! 自宅学習の強化書』より #2

2021/07/06
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「子どもが勉強のやる気を出さない」「塾に通わせているのに成績が上がらない」「いつもスマホばかり触っている」……。教育に関する保護者の悩みは尽きないもの。そんなとき、一つの指針になるのが、実際に子どもたちから人気を集めている教育者の生の声ではないだろうか。

 ここでは「情熱大陸」にも出演し、中学生を中心に人気を集める教育YouTuber葉一氏の著書『塾へ行かなくても成績が超アップ! 自宅学習の強化書』(フォレスト出版)の一部を抜粋。子どもたちの主体的な学習を支えるために気を付けたいいくつかのポイントを紹介する。(全2回の2回目/前編を読む)

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「ママの子だからしょうがない」はNG

「自分は勉強できなかった」話は、あまり子どもにしないほうがいいと思うのですが、それは多くの場合が「できなかったんだよね」で終わってしまうからです。勉強ができなくて結果が出なかったとしても、そこでどう踏ん張ったかとか、つらくてもがんばった話ならいいのに、残念ながらほとんどがそうはならないんですね。

 さらに、そこからの一番のNGワードが、「ママの子だから、あなたが勉強できなくてもしょうがないね」です。

 笑い話にしてフォローしようとする意図だと思いますが、フォローにならないどころか、子どももそれに引っ張られて、できないのを正当化してしまいます。「努力しても意味がない」とネガティブな考えにもつながります。

 親の自己肯定感が低いと子どもにも影響すると言われますが、こういったネガティブな考え方の連鎖は避けなければなりません。

写真はイメージです ©iStock.com

ほかの子や兄弟姉妹とも、親とも比べない

 これはもう当たり前のことなのですが、まだまだ自信がない子どもたちの自己肯定感を高めていくためには、子どもをほかの子と比べたり、兄弟姉妹と比べたりするのはいいことがありません。

 また、先ほどの「ママの子だからしょうがない」と反対に、勉強ができたお父さんお母さんは、「自分はできた」というのが、言葉にこそ出なくても、心のどこかにあるんです。それで「なんでこの子は同じことができないんだろう」「できるはずなのに」と、無意識にきつい言葉が出てしまうことがあります。

 でも、それは時代も違い、本来比べようもないことですし、子どもにとっては不幸なことです。みなさん、ほかの子や兄弟姉妹とは比べないようにしていても、意外に自分とは比べてしまうので、そうならないように注意してください。