2020年3月、新型コロナウイルスの影響で全国の学校が一斉休校になったことは記憶に新しいだろう。そんななか、一躍注目を集めたのが「自宅学習」だ。

 ここでは、教育YouTuberとしてチャンネル登録者数130万人超を誇る葉一氏の著書『塾へ行かなくても成績が超アップ! 自宅学習の強化書』(フォレスト出版)の一部を抜粋。子どもたちの家庭での学習を支える保護者が気をつけたいポイントについて紹介する。(全2回の1回目/後編を読む)

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親が決めてしまうと自主性が低くなる

 中学生は大人と子どものはざま。親からしたらまだまだ子どもで、どうしても心配で、「〇〇しなさい」と決めつけた言い方になりがちです。それは子どもにとって、ある意味幸せなことで、自分で決めなくていいのは、すごく楽なことでもあります。

 でも、何をするにも強要されるがままやっているような子や、「お母さんの考えることがすべて正義」という感じの子は、圧倒的に自主性が低くなります。

 私にも4歳と7歳の子がいますが、自分の親としての仕事は「子どもたちに選択肢を与えること」だと考えています。習いごとでもなんでも、親が強要してやらせてしまうのは簡単ですが、それでは本人の自主性が育ちにくい。

 自分で考え、自分で動けないと、どうしても勉強効率は悪くなります。まじめな子はそれである程度は伸びますが、やはりどこかで大きなカベにぶつかります。

写真はイメージです ©iStock.com

自ら考えて決める力が大事。参考書も自分で選ばせよう

 私が子どもたちに教えるときのスタンスは、基本的にいつも「自分で決めよう」です。いろいろな方法が提示できれば、あとは自分に合うものを自分で考えて決めてもらいます。生きる力を養うためにも、とても大事なところです。

 塾や通信教育を受けている子で問題と感じるのは、「親が行けって言うから」とか、「友だちがやっているから」という受け身の姿勢です。それがどんなによいものでも、自分の心から動けないと、効果は限定的なものになってしまいます。

 たとえば参考書なども、よさそうなものを買い与えたくなる気持ちもわかりますが、私は子どもたちが自分で選んで買うことをオススメしています。

 ネットなどではなく、実際に書店へ行って、現物を見て、「これがよさそうだな」と自分の感性で選ぶ。その力は絶大です。書店にあるものならどれも悪いものはないので、ぜひ自由に選ばせてあげてください。