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《東大前刺傷》火炎瓶、ノコギリ、包丁…加害男子生徒“凶行のワケ”「高校入学組の『外来』だったけど生徒会長に立候補」

《東大前刺傷》火炎瓶、ノコギリ、包丁…加害男子生徒“凶行のワケ”「高校入学組の『外来』だったけど生徒会長に立候補」

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 昨年に男子生徒の父親がある冊子に寄稿した家族について綴った文章からは、男子生徒が東海高校入学後、勉強に精を出していた様子が窺われる。父親はコロナ禍を、息子にとって「中学校上がりの猛者に追いつく好機」とも表現している。

 しかしながら、前出の東海高校関係者はコロナ禍をこう捉えているようだった。

「コロナ禍で東海の団結力を実感できなかった」

「彼はコロナ禍で入学したので、『記念祭』など東海の楽しい学校行事を経験できなかったため、東海の素晴らしさや団結力を肌で実感できなかったのではないでしょうか。ですから、この事件がきっかけで東海が誹謗中傷されたり、東海の教育のせいにされたりしないことを願っています。みんな東海を本当に愛していて、先生や友達と楽しく生活しているので……。

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 彼には快復したら、しっかりと反省して償いの日々を送ってほしいです。被害者の方々が心身ともに快復されるのを祈っています」

家宅捜査がはいった男子生徒の自宅 ©文藝春秋

 事件後、東海高校は文書でコメントを発表している。生徒が事件に関わったことを謝罪した上で、こう記した。

学校は《孤立感を深めている生徒が存在》

《本校は、もとより勉学だけが高校生活のすべてではないというメッセージを、授業の場のみならず、さまざまな自主活動を通じて、発信してきました。(中略)「密」をつくるなという社会風潮のなかで、個々の生徒が分断され、そのなかで孤立感を深めている生徒が存在しているのかもしれません。今回の事件も、事件に関わった本校生徒の身勝手な言動は、孤立感にさいなまれて自分しか見えていない状況のなかで引き起こされたものと思われます》

 東大理3入学という夢と、1年前から成績が振るわなくなったという現実との乖離。そしてコロナ禍での孤独。それでも、大学受験まではまだ1年あった。

東京大学 ©文藝春秋

 父親は、男子生徒の弁護士を通じて「このたびは、世間をお騒がせしまして、誠に申し訳ございません。被害にあわれましたご本人様には、心より申し訳なくお詫び申し上げます」とコメント。

 社会部記者によると、弁護士との接見後、男子生徒は黙秘に転じたという。

 

※一部事実関係に誤りがありました。下記のように訂正します。(1月17日14時05分)

・「同級生」としていた話者を「東海高校関係者」に修正

・男子生徒が学校を無断欠席した日を「実力考査の最終日」から「実力考査の約2週間前」に修正

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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