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「鳥居みゆきのテンションを1時間ください、という時がつらい」「今が1番いい状態」鳥居みゆきが明かす、生きづらくても“前に進める”理由

「鳥居みゆきのテンションを1時間ください、という時がつらい」「今が1番いい状態」鳥居みゆきが明かす、生きづらくても“前に進める”理由

鳥居みゆきさんインタビュー #2

2022/06/06
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子育てで「失敗したくない」という気持ちが湧いたときは……

――「失敗」は成長にとても大切なことなのに、子育てに関してだと失敗を減らしたいと思ってしまう。つい他の子と比べてしまって苦しくなることがあります。 

鳥居 未然に防ぎたいタイプ? スライムをソファーにつけて欲しくない、みたいな。 

 

――スライムはつけてほしくないですね~(笑)。 

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鳥居 うちの姉がね、子育ては大変だけど、一旦叔母である私の立場に立ってみて、親だってことを忘れてみようと思ったんだって。「私は叔母だ」って思ったら、子どもに優しくできると。

 ソファーに付いたら嫌だから、スライムはやらせてなかったけど、叔母の立場だという風に自分を説得したら「ああ、酢水を使って落とせばいいや」という思いに変わったって。 

――発想の転換。 

鳥居 1個隔てると、許容量が大きくなる、許せるようになると言ってましたよ。 

――そうなんですね……スライムつけちゃってもいいと思えるの素晴らしい……。 

鳥居 ただ、その後、酢水で落とそうとしたけど全然落ちねえって怒ってました。めっちゃ怒ってました。「スライム禁止!」って言ってました(笑)。 

――(笑)。鳥居さんのお話を伺っていると、子育ても自分の人生も、考え方ひとつで違って見えるような気がして不思議です。生きづらい世の中を反対側からのぞくような感覚。 

鳥居 でも……生きづらいって感じてる方が、生きてる感じしませんか。 

――ああ。 

鳥居 生きやすいってなると、退屈で、あんまり生を実感できない気がして。だからいいと思います。なにかしら私はもがいて生きていこうと思っています。 

 

写真=鈴木七絵/文藝春秋

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